武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第19回「大人の証」

武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
もう少しで30歳。
飲み会での議題も
現実めいた話が増えてきて……。

 コロナ禍になってすぐの頃、オンライン飲み会なるものが流行した。使われるのは大体zoomで、平日の二十一時ぐらいから始まることが多かった。

 私は元々お酒に弱いので、飲み会にはあまり参加しない方だった。それでもなんだかんだ言って月に数回は飲み会の誘いがあり、学生時代の友人や作家友達、出版社関係の人と飲んでいた。それがコロナでぱったりとなくなったのだから、元々飲み会好きの人は相当堪えただろうと思う。

 オンライン飲み会は、大勢で飲むのには向いていない。体感的に、上限は三人だろうか。普段の飲み会であれば、例えば十人で飲む場合、三人・三人・二人・二人といった具合に小さなグループで分かれて会話するのが普通だ。しかしオンライン飲み会になると途端にそれが一人対九人になってしまう。誰が喋るかのタイミングを見計らうのも難しいし、話し声が聞き取りにくいし、やっぱり会食は直接会うに限るな……なんて思ってしまう。

 しかし、三人程度であればそこまでストレスも溜め込まない。それに家で飲めば終電を気にしなくてもいいし、パジャマのまま飲んでそのままベッドに直行することもできる。

 最近も、大学時代の友人二人とオンライン飲み会をした。この二人とは三か月に一度ほどのペースで喋るのが恒例行事となっている。家で飲む時、私はアルコール度数が三%くらいの缶チューハイしか飲まない。それ以上飲むとすぐに酔って、楽しい気分になる前に気持ち悪くなってしまうからだ。私の酒に弱い体質は両親からの遺伝で、なんでも父親は結婚式の際に御神酒で酔っ払って倒れたらしい。

 酒を飲む時の私の楽しみは専らつまみだ。昔から、チータラやジャーキーといった珍味系が大好きだった。酒なんていらないのでそれだけずっと食べていたいと思う。

 友人と飲む時もそれは同じで、宅飲みをする場合はテキトーに自分でつまみを作る。私が大ハマリしているのはカネテツデリカフーズの「ほぼカニ」というカニカマで、あれをよくバター醤油で焼いて食べている。真夜中にフライパンで焼いていると、ジュウジュウと醤油が焦げる音とバターの香ばしい香りが混じって最高なのだ。

 あとは、冷凍食品のフライドポテト。あれをノンフライヤーに放り込み、二十分ほど加熱する。その後、出来上がったポテトに小さく切ってカリカリに炒めたベーコンを混ぜ、その上にとろけるチーズをトッピングする。チーズを増やせば増やすほど見た目の頭の悪さは増すが、ジャンキーさがプラスされて美味なのである。尚、飲み会は大体深夜まで続くので、これを食べた翌日は体重を心配する羽目になる。

 


「響け!ユーフォニアム」を語る

*武田綾乃の新刊情報*
\第42回吉川英治文学新人賞受賞/
愛されなくても別に『愛されなくても別に』
(講談社)

 
どうぞ愛をお叫びください『どうぞ愛をお叫びください』
(新潮社)

刊行記念インタビューはこちら
 

「おはようおかえり 京は猫日和」アーカイヴ

武田綾乃(たけだ・あやの)

1992年、京都府生まれ。2013年、第8回日本ラブストーリー大賞隠し玉作品「今日、きみと息をする。」(宝島社文庫)でデビュー。2作目となる「響け!ユーフォニアム」シリーズが累計159万部の大ヒットとなる。2021年『愛されなくても別に』で第42回吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に『石黒くんに春は来ない』『青い春を数えて』『その日、朱音は空を飛んだ』『君と漕ぐ ながとろ高校カヌー部』『どうぞ愛をお叫びください』などがある。

ゲスト/荒井裕樹さん◇書店員が気になった本!の著者と本のテーマについて語りまくって日々のモヤモヤを解きほぐしながらこれからの生き方と社会について考える対談◇第7回
2021年啓文堂書店文庫大賞で佐藤正午さん『永遠の1/2』が第1位に!