武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第23回「大人な時間の使い方」

武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
二十三歳で出合った、
「大人になったなぁ」と
体感する趣味。それは……

 二十代前半だった頃、編集さんに「最近の若い作家さんってどうやって過ごしてるんですか?」とよく聞かれた。その頃、作家の友人といえば青崎有吾さんと辻堂ゆめちゃんくらいだったので、「お茶しながら甘いものを食べてますねぇ」という答え方をしていた。実際、この三人で遊ぶ時にはお酒を飲むよりも甘いものを食べることの方が多い。みんな酒をたくさん飲むタイプではないし、昼間に会って小説・アニメ・漫画・映画といったエンタメ話をさんざんして帰る、というのがお決まりのパターンだ。しかもかなり主観の入った感想を語り合うので、内容としては高校時代に友人と放課後していた雑談に近い。

 ネットではときたま「大人になってからの『遊ぶ』という言葉は酒を飲むことを指してるんだー!」という言説を見るが、実際にそうなったら私の場合は窮屈に感じるだろうなと思う。いくつになっても思春期の頃と同じ熱さで自分の好きなものについて語りたいし、皆で集まってマリオカートやスマブラをしたり、ボードゲームをしたりして、キャッキャウフフと騒ぎたい。

 要は、精神年齢が大して変わっていないのだ。しかしながら、そんな私にも自分が大人になったなぁ~と体感する趣味がある。それが、アフタヌーンティーである。

 

 アフタヌーンティーとは、なんというか……ちょっと豪華なお茶会のことだ。サンドイッチやスコーン、菓子などがティースタンドに載せられており、それを摘まみながら優雅に紅茶を飲む。ホテルやレストラン、カフェなどで提供されており、値段は大体二千~一万円くらいとなる。

 私が初めてアフタヌーンティーに行ったのは、二十三歳の時だった。印象的な出来事だったので、今でもよく覚えている。ゲームシナリオライターの実弥島巧さんとご縁があってお会いすることになったのだ。


「響け!ユーフォニアム」を語る

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「おはようおかえり 京は猫日和」アーカイヴ

武田綾乃(たけだ・あやの)

1992年、京都府生まれ。2013年、第8回日本ラブストーリー大賞隠し玉作品「今日、きみと息をする。」(宝島社文庫)でデビュー。2作目となる「響け!ユーフォニアム」シリーズが累計159万部の大ヒットとなる。2021年『愛されなくても別に』で第42回吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に『石黒くんに春は来ない』『青い春を数えて』『その日、朱音は空を飛んだ』『君と漕ぐ ながとろ高校カヌー部』『どうぞ愛をお叫びください』『世界が青くなったら』などがある。

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