森 雪之丞

 日本語を学習し、職を得て来日する米国人青年の京都での暮らしを描く。第二回京都文学賞を満場一致で受賞した中篇は、日本語を母語としない著者によって書かれた。  この物語に用いられているのが「きみ」という二人称であることを、この本をはじめてひらくだれもが冒頭で理解し、同時にこの人称に、物語をつらぬく芯のようなものがあると直
◎編集者コラム◎ 『扉のかたちをした闇』江國香織、森 雪之丞
日本の短詩系文学には古来からの「歌仙」という形式があります。単独作家の俳句ではなく、数人の作者が次々にリレーして一巻三十六句を織り成す。現代では大岡信・岡野弘彦・丸谷才一が「歌仙」を巻いています。楽しい「座の文学」。では、詩というジャンルではどうでしょう。