編集者コラム

◎編集者コラム◎ 『狩られる者たち』著/アルネ・ダール 訳/田口俊樹、矢島真理
 いったい私は何を書けばいいんだ…。こんにちは。小学館文庫の翻訳書担当者です。先ほどから私は、PCを前に悶々としています。まさに出口の見つからない迷路に紛れ込んでしまった鼠状態です。すみません、正直、自分でも何を言っているんだかわかりません。なぜこんなに私は悩んでいるのか。
◎編集者コラム◎ 『安楽死を遂げた日本人』宮下洋一
『安楽死を遂げた日本人』は、宮下洋一氏が世界6カ国の安楽死の現場を訪ねた『安楽死を遂げるまで』の続編です。本作では、前作の重要登場人物であるスイスの安楽死団体代表プライシック氏のもとで、実際に日本人女性が「旅立つ」までが描かれています。彼女は、神経難病で四肢の自由がきかず、「幸福な死」を求めてスイスに渡ったのでした。
◎編集者コラム◎ 『オッドタクシー』著/涌井 学 原作/此元和津也
 今年の4月より、テレビ東京等で放送されていたアニメ「オッドタクシー」をご存知でしょうか? この本はその小説版、いわゆるノベライズ本なのですが、編集している最中、子供から大人まで、いろいろなところで「あ、それ知ってる」と話しかけられ、原作の人気をひしひしと感じておりました。印象的なタイトルと、主人公の姿……ん?
◎編集者コラム◎ 『死にたい、ですか』村上しいこ
「よくぞ書いてくれた!ありがとう。嘘のないこういう本にこそ出合いたかった!」──本音で語ってくれたのは自身もいじめ被害の経験を持つ、お笑いコンビ「たんぽぽ」の白鳥久美子さん。「いじめに遭っているときは本に逃げ場を求め、いじめの本を読みあさりました。でも、必ず最後は仲直りや平和なエンディングばかり。
◎編集者コラム◎ 『親子鷹十手日和』小津恭介
 いつの時代でも、家族の物語と言えば、食卓が欠かせません。この作品の主人公家族は、四人揃ってお膳を囲んでは、「あーでもない、こーでもない」と、同心の息子が持ち帰って来た事件をおかずにして、みんなで食事を楽しんでいます。時には意見が違って喧嘩もするけれど、それはご愛敬。
◎編集者コラム◎ 『警視庁殺人犯捜査第五係 少女たちの戒律』穂高和季
 唐突ではありますが、交通はもちろん、スポーツやゲームのルールほかに、マナーやエチケットも、ある意味戒律のひとつではないでしょうか。マナーやエチケットは、罪刑法定主義のように、具体的な刑罰が決まっているわけではないですが、暗黙のうちには存在しているからです。
◎編集者コラム◎ 『閉じ込められた女』著/ラグナル・ヨナソン 訳/吉田 薫
 64歳、定年退職目前の女性警察官フルダ・ヘルマンスドッティルが迎えたラストに、全世界の読者が驚愕した1作目『闇という名の娘』(THE DARKNESS)。50歳、母の死をきっかけに父親捜しの旅に出たフルダの寂寞と、孤島に集った若者たちに起きた事件を重ね描いた2作目『喪われた少女』(THE ISLAND)。
◎編集者コラム◎ 『扉のかたちをした闇』江國香織、森 雪之丞
日本の短詩系文学には古来からの「歌仙」という形式があります。単独作家の俳句ではなく、数人の作者が次々にリレーして一巻三十六句を織り成す。現代では大岡信・岡野弘彦・丸谷才一が「歌仙」を巻いています。楽しい「座の文学」。では、詩というジャンルではどうでしょう。
◎編集者コラム◎ 『十津川警部 海の見える駅 愛ある伊予灘線』西村京太郎
 1963年のデビュー以来、トラベルミステリーの第一人者として今なお精力的に作家活動を続ける西村京太郎先生。オリジナル著作はなんと600冊を超えるのだそうです! 小学館では3月刊行の単行本『十津川警部 四国土讃線を旅する女と男』、今回の『十津川警部 海の見える駅――愛ある伊予灘線』と四国シリーズの年となりました。
◎編集者コラム◎ 『安楽死を遂げるまで』宮下洋一
 この作品の単行本が出たのが2017年、さらに筆者の宮下洋一氏が取材を開始したのは2015年のこと。その後、橋田壽賀子さんが『安楽死で死なせて下さい』を出版したり、実際にスイスで安楽死を遂げる日本人が現れたり(この顛末については著者の続編『安楽死を遂げた日本人』を参照ください)と、この「逝き方」について国民的な関心が高
◎編集者コラム◎ 『きみまろ「夫婦川柳」傑作選 3』綾小路きみまろ
 週刊ポストの人気連載「綾小路きみまろ『夫婦のゲキジョー』」。その特別版企画として始まった「きみまろ夫婦川柳」の単行本第3巻に新作川柳を加えて文庫化されました。 今回の文庫では、1巻から3巻まで掲載されたすべての川柳作品をリスト化しました。その数、715句!
◎編集者コラム◎ 『今読みたい太宰治私小説集』太宰 治
小さい頃から大好きだった、老舗の和菓子屋さん。誰もが「美味しい」と認めながらちょっとイマドキ感には欠けるかな、というおやつ。たとえば、福砂屋のカステラ。それが今では「フクサヤキューブ」という、ポップでカラフルなボックスに小分けのカステラを詰めて、おしゃれでカジュアルなイマドキの手土産に変身したように。
◎編集者コラム◎ 『まぎわのごはん』藤ノ木 優
 小説『まぎわのごはん』の編集業務を担当させていただきました、A田と申します。 先日、フェイスブックを開いたところ「7年前を振り返ろう」というメッセージとともに、友人と撮影した一枚の写真が目に入ってきました。
◎編集者コラム◎ 『かぎ縄おりん』金子成人
「あたしは、お父っつぁんの敵を取りたいんだよっ」
 どうですか、このすがすがしいまでの啖呵! 本作のなかで、担当編集いちばんのお気に入りのセリフです(お気に入りすぎて、帯の表4にも入れました)。 時は文政9年、11代将軍家斉の時代。主人公おりんは日本橋堀留にある駕籠屋の娘、花も恥じらう18歳……なのに
◎編集者コラム◎ 『汚れなき子』著/ロミー・ハウスマン 訳/長田紫乃
ドイツ・アマゾンのレビュー数1756、★平均4.5超!
 米アマゾン、発売7か月でレビュー数3145、★平均4.5超!※いずれも2021/5/25現在 欧米で今もリアルタイムで大ヒット中!!
 ドイツ・ミステリの新星ロミー・ハウスマンによるデビュー作、『汚れなき子』(原題 : Liebes Kind)をお届けします。
◎編集者コラム◎ 『囁き男』著/アレックス・ノース 訳/菅原美保
《背筋の凍るような恐ろしい犯罪が題材であっても、読み手の心の奥底まで入りこんで感情を揺さぶり続け、読み終わった後もなかなかその状態から放してくれず、いつまでも心に居続けるミステリーに出くわすことがある。本書『囁き男』はまさしくそんな一冊だ》翻訳ミステリー・映画ライターの♪akiraさんによる、解説の中の言葉です。
◎編集者コラム◎ 『旅だから出逢えた言葉 Ⅱ』伊集院 静
〝「コロナ禍で旅にいくこともままなりません。伊集院さんはどうお考えですか」しかし、よくよく考えてみれば、その答えも本書にあるように思える。本を読めばいいのだ。〟これはタレントで先日吉川英治文学新人賞を受賞された作家の加藤シゲアキさんが執筆してくださった本書の解説からの抜粋です。

◎編集者コラム◎ 『鴨川食堂ごちそう』柏井 壽
 かたつむり、最近見かけなくなりましたね。私が子どもだった20年ほど前には、学校の帰り道や、公園にある紫陽花の葉っぱにくっついていたのですが……。梅雨になると、毎年かたつむりのことを思い出します。さて、梅雨まっただ中の6月7日、柏井壽さんがご執筆された「鴨川食堂」シリーズの第8弾、『鴨川食堂ごちそう』が発売になります。