芦沢 央

芦沢 央『神の悪手』
言葉と出合う、世界を広げる 直木賞をはじめ各種文学賞へのノミネートが続く芦沢央が、最新短編集『神の悪手』で初めて将棋を題材に採った。ミステリーとしての驚きに満ちた全五編は、登場する棋士たちの内面に、作家である自身の心情や実体験が重ね合わされている。自他共に認める特別な一冊だ。
今月のイチオシ本【ミステリー小説】
 起源は古代インドにまで遡り、日本への伝来時期も定かではないほど長い歴史を持つ将棋。この盤上遊戯を題材にしたミステリは過去にいくつも存在するが、芦沢央『神の悪手』は、これまでにない切り口と広い視野を備え、たとえ将棋を識らずとも一読唸ること請け合いの全五話からなる充実の作品集だ。