葉真中 顕

葉真中 顕さん『ロング・アフタヌーン』
属性が違うから分からない、と片づけたくはないんです 一度も顔を合わせたことのない女性二人が、フィクションを通して共犯関係となっていく。葉真中顕さんの『ロング・アフタヌーン』は、現代女性への抑圧と、フィクションを書く/読むというテーマが浮かび上がる長篇。ミステリアスなシスターフッドの物語を書いた背景にはどういう思いがあっ
週末は書店へ行こう!
「犬を飼う」リンは、殺処分される予定だった保護犬をシェルターから引き取り、飼うことにした。ニホン犬だったため「タロウ」と名付けた。タロウにはお腹から性器にかけて、ひどい傷があり、痛ましかった。リンが犬を飼ったのは、親友のアリサが犬「ジョン」を飼っていたからだ。だが「ドイツ区」に行ったアリサから、ジョンは死んでしまい、新
 フェアか、後出しか、それが問題だ。いや、問題じゃないかもしれないけど。何の話かと言えば、どんでん返しの仕掛けの話だ。フェアつまり公正などんでん返しとは、きっちり伏線が張られており、種明かしされたときに「なるほど!」と膝を打てるようなどんでん返し。後出しは、その逆で伏線なしの意外な展開で驚かせるどんでん返し。
葉真中 顕さん『凍てつく太陽』
 一九四四年一二月五日、北海道南西部の室蘭市にて物語は幕を開ける。「鉄の町」の異名を持つこの地には、海岸沿いに軍需工場が建ち並ぶ。北海道の先住民族・アイヌの出身でありながら、体制側の特高刑事となった日