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小学館文庫／384頁

夏目漱石を敬愛する信州の内科医・栗原一止は、
「24時間365日対応」を掲げる本庄病院で診療を続けている。
四月、東京の大病院から新任の医師・進藤辰也がやってくる。
一止とは信州大学の同級生だった進藤は、
かつて“医学部の良心”と呼ばれていたほどの男だったが……。

神の手を持つ医者はいなくても、この病院では奇蹟が起きる。
史上初、シリーズ２年連続本屋大賞ノミネートの大ヒット作！

小学館文庫／512頁

死にかけた海辺の町にもちあがった空港建設計画をめぐり、
町は真っ二つに意見が割れていた。
廃墟の撮影に訪れたカメラマンの辰巳翔一は、
建設反対派の女性ジャーナリスの絞殺死体を発見した。
辰巳は被害者の元夫から捜査を手助けし欲しいと頼まれ……。

疲弊する共同体、己が欲得に溺れる人間たち。
この国の断片を活写したハードボイルド・ミステリ巨編！

小学館文庫／288頁

クラスの親友を突如うしなった小学４年生の男の子、
息子の車椅子を押して家族のために踏ん張る父親、
十歳のひとり息子の大手術にのぞむある家族……、
ふたたび一歩を踏み出す人々の８つのドラマ。

死別、ひきこもり、不登校、難病……人生の難局から
人々がふたたび歩き出す瞬間を鮮やかに切り取った作品集。
本書書き下ろしの「みどりご」も所収。

小学館文庫／576頁

彼はこの世界から消されてしまったのかもしれない――。
吉祥寺で路上ライブをする佐川夏実は、
おぼろげな記憶の中にいる〈彼〉をバラードで歌う。
一方、大学サークルで数多の都市伝説を研究する伊神雄輝に、
「理想の人物」を生み出す奇妙なソフトがメールで届き……。

結末は予測不可能！　謎の都市伝説にせまるめくるめく展開に、
壮大なテーマが隠された超ド級ミステリ。

小学館文庫／288頁

実父の看病のため妻は不在、大学生の二人の息子も家を出て、
一人暮らしを続けていた47歳の歯科医・和也に、
兄・靖彦がアルコール依存症のため緊急入院した報せが。
ゼラニウムを描いた油絵を発端に、幼少期の記憶を紐解く兄。
そして、ゼラニウムとともにその絵に描かれていた少女は――。

四十余年の歳月。記憶の死角が仕掛けた「謎」。
そこに執着する兄弟。答えは少女が知っている。

小学館文庫／336頁

舞台女優だった母を事故で亡くし、
天涯孤独の身となった17歳の桂子。
「あなたは役者をやるべきひとです」と説得され、
稽古がはじまるまでの一ヶ月、タビに出た彼女の魂は、
数々の男と交わりながら自由奔放に羽ばたいてゆく。

出会いと別れを経て、
自らの足で歩み始める少女の成長を描いた著者初の長編小説。

小学館文庫／416頁

フリーターの坂木龍馬は、
父親の定年祝いのハワイ旅行で飛行機事故に遭う。
漂着したのは、電気・ガス・水道すらない理解不能な村で、
村人は鎌倉時代のような生活をしていて……。

脱原発の世論が高まる中、
「文明と未開」の間に揺れる青年を直木賞作家が描く。
著者新境地のノンストップ・エンタテインメント！

小学館文庫／352頁

国立署の新米刑事・宝生麗子は、
世界的に有名な宝生グループのお嬢様。
風祭モータースの御曹司・風祭警部の下で奮闘中だが、
難解な事件にぶちあたるたび相談するのは、執事兼運転手の影山。
暴言すれすれの毒舌で、影山は鮮やかに事件を解き明かす。

2011年本屋大賞第１位のベストセラー待望の文庫化！
書き下ろしショートショート「宝生家の異常な愛情」も収録。

小学館文庫／320頁

大学時代の中途半端な映画サークルの先輩、ぼんちゃんは、
ある日突然、「ぼく」のマンションに転がり込んできた。
聞けば、７年勤めたテレビ制作会社を辞めたという。
そして、映画「ロッキー」のビデオを見て、
ボクサーになろうと一念発起したぼんちゃんだったが……。

決めた。俺はロッキーになる――。
超へたれ級青春小説。

小学館文庫／224頁

小中高一貫のカトリック系女子校の中等部に、公立の小学校から
入学した文子は、「下から」の同級生に少し気おくれしていた。
親友の七美も、「あとから入学」組だったが、
ふしぎな魅力で、クラスのなかでいいポジションを築いていた。
ある日、文子は、七美に瓜二つの双子の妹がいることを知り……。

少女と、その親友と彼女の双子の妹、という、
「友達以上恋愛未満」のふしぎな三角関係を端正に描く快作。