おはようおかえり 京は猫日和

武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
結婚にまつわるエトセトラ 結婚しました。と友人にLINEグループで報告したところ、付き合いが長い子ほどビックリしていた。「嘘やろ!」「信じられん!」「それは実在の人物ですか?」など好き勝手言っていたが、報告した私自身もビックリしていた。なんせ、まさか自分が結婚する日が来るとは思ってもいなかったからだ。
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
修学旅行リピーター 先日、母校で講演会を行うことになったため、宇治の実家に帰った。コロナの影響もあり、京都に行ったのは随分と久しぶりだった。今回の帰省の私の目的は二つ! 一つは勿論、講演会。そしてもう一つは緊急事態宣言中に出来なかった京都取材を行うことだった。
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
修学旅行リピーター 先日、母校で講演会を行うことになったため、宇治の実家に帰った。コロナの影響もあり、京都に行ったのは随分と久しぶりだった。今回の帰省の私の目的は二つ! 一つは勿論、講演会。そしてもう一つは緊急事態宣言中に出来なかった京都取材を行うことだった。
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
椅子難民 在宅ワーカーにとって最も大切な仕事道具……それは、椅子である!コロナ禍になるより前から、私はずっと在宅ワーカーだ。在宅ワーク上級者と自称してもいい頃合いかもしれない。
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
作家、家を探す。 家探しって、楽しいけどめんどくさい。大学を卒業して上京するまで、私はずっと京都府宇治市の実家に住んでいた。宇治はかなり住みやすい街だ。買い物には困らないし、自然も多いし、近くには文化遺産もあるし。
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
推しとは何ぞや 二十代前半の頃、「好きなアイドルや俳優はいないの?」とよく聞かれた。そしてその度に「いや~、いないですねぇ」と面白みのない返事をしてきた。私の周りにいる女たちは、ジャニーズや舞台俳優を追いかけている人が多い。推しを追いかけている人間は輝いていて、何だか人生が楽しそうだ。推しの為にスケジュールを組み立て、推しによる供給が日常の刺激となっている。私だって推しが欲しい。
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
フラグの恩返し 2021年の6月からウルトラジャンプで『花は咲く、修羅の如く』という漫画連載が始まった。放送部を題材にしたお話で、原作担当が私、漫画担当がむっしゅさんだ。
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
特効薬:リングフィットアドベンチャー 小学校の頃、通知表の体育の評定は大抵ろくなもんじゃなかった。運動が嫌いだったからだ。私の母親の教育方針の中にはいくつか奇妙なものが紛れ込んでいて、その内の一つに「ドッジボールが強ければ小学校生活はなんとかなる!」というものがあった。
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
 恋とはどんなものかしら。噂によると、心臓のドキドキが抑えられず、頭からそれが離れない。寝ても覚めてもそれのことばかり考えてしまって、やらなきゃいけないことまで手に着かない。息苦しさが募っていって、だけどそれがあることにホッとしている自分もいる。こういう存在に私は心当たりがある。ずばり、「締め切り」だ!
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
昔からジェットコースターが苦手だった。高いところから急降下する時の、あのふわっとする感じが好きじゃない。でも、屋内のジェットコースターは好きだ。「武田の乗れるやつと乗れないやつの基準ってなんなん?」と友人に聞かれた時には、「落ちた時に死にそうなやつは乗れない」と答えた。
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
 ──おとなは、だれも、はじめは子どもだった。(しかし、そのことを忘れずにいるおとなは、いくらもいない。)初めてこの文章に触れたのは、確か小学生の高学年の頃だった。フランス人飛行士であり作家でもあったアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの名作小説『星の王子さま』の一節だ。
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
 正常性バイアスという心理学用語がある。自分にとって都合の悪い情報を軽視したり、何か予想外のことが起きた時にあくまで日常生活の延長上の出来事だと思い込もうとしたりする人間の特性のことだ。私は
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
「響け!ユーフォニアム」のアニメが放送されていた2015年、私は人生の岐路に立たされていた。そう、就職活動である。アニメ化したら専業作家で問題ないだろうという気持ちと、いやいや人生そんなに上
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
 子供の頃、バタービールを飲んでみたかった。バタービールとは「ハリー・ポッター」に登場する飲み物で、映画の中ではハーマイオニーが口元に泡でひげを作っていた。ビールジョッキに並々とつがれた温か
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
 偽電気ブランをご存じだろうか。森見登美彦さんの小説『夜は短し歩けよ乙女』に登場する架空の酒である。私はそもそも電気ブランを知らなかったので、初めて小説を読んだ時には偽のつかない電気ブランも
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
 大学生の時に美術サークルを選んだのは、人数がほどほどに多くて、活動もほどほどにあって、尚且つ趣味が合いそうな人間が多いからだった。サークルでは定期的に展覧会を開いたり、合宿などのイベントが
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
 東京に引っ越して数年が経つが、ふとした瞬間に故郷の味が恋しくなる時がある。  実家に住んでいた頃は当たり前に得られていたものが、実は得難いものだったと気付いたのは最近になってからだ。  今回は京都
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第3回「金閣寺コンプレックス」
〈金閣寺〉  生まれてから今まで、金閣寺に行ったことがない。パンフレットの写真は何度も見たことがあるし、教科書に載っていた足利義満の顔を忘れたことはないし、三島由紀夫の書いた小説を繰り返し読む学生時