エッセイ

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◇自著を語る◇ 中澤日菜子『働く女子に明日は来る!』
 約三か月間にわたって放送される連続テレビドラマ。本作品は、そんなテレビドラマが出来上がるまでの奮闘ぶりを、制作会社のアシスタントプロデューサーである三十一歳の女性の目線で追った小説である。  主人公
秋吉理香子『眠れる美女』
男性にもおすすめのバレエ・ミステリーです!  バレエを習ったことも観たこともなかった私がなぜバレエミステリーを書くことになったのかというと、担当者さまの「バレエを舞台としたミステリー小説はほとんど
私は漫画家を目指すことを親に止められた口である。 何故もっと本気で止めてくれなかったのか。おそらく「暴力」や「投薬」を使わなかったのが敗因だろう。 しかし、今お子さんがユーチューバーやゲーム実況者など
スピリチュアル探偵 第14回
 本物の霊能者を探し求めて幾星霜。この連載のおかげもあり、僕のもとには日々、友人知人や仕事仲間など様々なルートから有力情報が飛び込んできます。  ただ、メディアによく取り上げられているような高名な先生
思い出の味 ◈ 岩井圭也
第35回  我が家の冷蔵庫には、母が手作りした味噌が常備されている。実家ではなかなか消費できないらしく、頼むと定期的に送ってくれる。  母は料理が趣味で、よく家族のためにお菓子を作ったり、近所の友人を
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
 大学生の時に美術サークルを選んだのは、人数がほどほどに多くて、活動もほどほどにあって、尚且つ趣味が合いそうな人間が多いからだった。サークルでは定期的に展覧会を開いたり、合宿などのイベントがあったり、
「小学生刑事」100億円のハードボイルド少女  皆さん、女子小学生はお好きでしょうか?  ――いえ、返事は結構。子供たちは日本の宝。愛らしく、元気で、日本の将来まで支えてくれます。男女関係なく嫌いな人
気球とタコとBLM  以前、北極に鯨を追う捕鯨船が主役の冒険小説を手がけたことがあった。神秘的な北極の自然描写が素晴らしくて、その訳出に苦労させられたのだが、まさかそれと同じ苦労をこの小説『ワシン
始まりの木
「諸君、旅の準備をしたまえ」  我ながら、少し不思議な物語を書いた。変わり者の民俗学者とその教え子が日本各地を旅する物語である。格別奇をてらったわけではない。コロナ騒ぎでほとんど病院を離れられない腹い
いつも通りこの原稿を担当の催促を受けて書いている。 もはや漫画『刑務所の中』で、服役した主人公が刑務所の食事に対し「しかしまあ毎日忘れもせずメシをくれるもんだよなあ」と感心していた感覚に近い。よくもま
Chiemon
陸から見る海の風景  2015年8月17日、山口県周南市の櫛ヶ浜へ行った。台風の影響でJR山陽本線のダイヤが乱れていた。徳山駅から1駅、5分足らずの近場だが、天候不良のため電車は1時間に1本もなかった
ハクマン 部屋と締切(デッドエンド)と私 第43回
先日ツイッターで「最近の作家は編集者や出版社の愚痴や悪口、告発が多い。出版社側は敵ではない。協力し合わなければ余計出版界に未来はない」というような意味のつぶやきを見たような気がする。 これを言っている
思い出の味 ◈ 大島真寿美
「大島小姐~、許留山、つぶれちゃったらしいですよ、知ってます?」 「知ってる~。泣」  これは、約二十年ぶりに繋がった友人とのメッセージのやりとり。  許留山、というのは香港スイーツのお店の名前。私が
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第4回「思い出の京の味」
 東京に引っ越して数年が経つが、ふとした瞬間に故郷の味が恋しくなる時がある。  実家に住んでいた頃は当たり前に得られていたものが、実は得難いものだったと気付いたのは最近になってからだ。  今回は京都に
OsoroshiBakudan
恐ろしく自由な女──その名は乙子  いつの頃からか、会う人会う人に「お気楽でいいね」「自由だね」などと言われることが多くなった。むべなるかな。ノリで再受験した大学の途中から週刊誌の記者として働きはじめ
思い出の味 ◈ 伊吹亜門
 晴明神社が近い堀川今出川の角に、是空というラーメン屋があった。  通っていた大学の近所で、しかも当時私が下宿していたアパートの数軒隣だったこともあり、学生時代には足繁く通った店だ。鶏ガラと豚骨の濃厚