特集

 選考委員の満場一致で第三回警察小説大賞を受賞した直島翔の『転がる検事に苔むさず』は警察小説ならぬ「検察小説」である。当該ジャンルの先達といえば、柚月裕子の名が挙がる。大藪春彦賞受賞作『検事の本懐』を含む〈佐方貞人シリーズ〉において検事を主人公にしたミステリーを書き継いできた。検察は、警察や弁護士と比べ、圧倒的に秘され
特別対談 松浦弥太郎 × イモトアヤコ[第3回]
 世界の津々浦々を駆けめぐり、苛酷なロケに果敢に挑む姿が共感を呼んでいるイモトアヤコさん。彼女がいまいちばん会いたいという松浦弥太郎さんに人生のこと、仕事のこと、コミュニケーションのことを訊く、話題のスペシャル対談の最終回です。
特別対談 松浦弥太郎 × イモトアヤコ[第2回]
 世界の津々浦々を駆けめぐり、苛酷なロケに果敢に挑む姿が共感を呼んでいるイモトアヤコさん。彼女がいまいちばん会いたいという松浦弥太郎さんにとことん訊く、大反響スペシャル対談。待望の第二回です。
『電車のおじさん』刊行記念対談 辛酸なめ子 × 田村セツコ
 スピリチュアルほか多彩な分野で健筆をふるい、アート活動でも知られる才人・辛酸なめ子さんが新刊『電車のおじさん』を発表しました。ご自身にとっては久しぶりとなる長編小説。電車で偶然出会った個性的なおじさんをストーキングして、妄想に興じるOLを、ユーモラスに描いています。本作の刊行を記念して、辛酸さんとイラストレーターの田
『新 謎解きはディナーのあとで』刊行記念対談☆東川篤哉 × 堀江由衣
ミステリ作家の視点、声優の発想 ユーモアミステリの旗手・東川篤哉が、テレビドラマ化&実写映画化された人気シリーズを八年四ヶ月ぶりに再始動させた。おなじみの執事探偵&令嬢刑事コンビの物語にど天然の新米刑事が新キャラとして加入した最新刊『新 謎解きはディナーのあとで』をいち早く読んだのは、声優の堀江由衣だ。堀江のライブ後の楽屋挨拶で顔を合わせてはいるも
特別対談 松浦弥太郎 × イモトアヤコ[第一回]
 世界の津々浦々を駆けめぐり、苛酷なロケに果敢に挑む姿が共感を呼んでいるイモトアヤコさん。彼女がいまいちばん会いたいという松浦弥太郎さんに人生のこと、仕事のこと、コミュニケーションのことを訊くスペシャル対談が始まります。
「警察小説大賞」連動企画 ◇ 誉田哲也が明かす「警察小説の極意」後編
 警察小説においては警察の組織機構や捜査手法を「正しく書く」ことが大前提だ。誉田哲也氏は先月号掲載のインタビュー前編でそう述べた。さらに「警察という実在の組織をお借りして小説を書く際の、礼儀であり職業倫理である」とも言う。では、その一線を越えたうえで、筆者は、自分なりの色をどう付ければいいのか。これから執筆を目指す方に
特別インタビュー▷のんの 「おいしい話」
 小学館の文庫レーベル「おいしい小説文庫」がまもなく創刊1年を迎える。長引くコロナ禍によって飲食業界は多大なる被害を受けた。一方で「家ごはん」が注目されるなど、私たちの食生活が大きく変わった一年だった。改めて私たちにとって「食」とは何なのか。その貴さとは何か。「おいしい小説文庫」アンバサダー・のんさんに聞いた。
「警察小説大賞」連動企画 ◇ 誉田哲也が明かす「警察小説の極意」前編
 2017年に創設された警察小説大賞も第三回を迎えた。今後も、警察小説のさらなる隆盛、そして革新を願うなか、応募者たちはいかなる姿勢で執筆に臨めばいいのか。女性刑事を主人公に据えた「姫川玲子シリーズ」、また「〈ジウ〉サーガ」では警視庁特殊急襲部隊を登場させるなど、常にジャンルに新風を吹き込んできたのが誉田哲也氏である。名実ともに警察小説のトップランナーの誉田氏に、「創作の極意」を聞いた。
9月9日9時9分一木けいさん三浦しをんさん対談
〝エモい〟作家の過剰な情熱 鮮烈なデビュー作『1ミリの後悔もない、はずがない』以来、恋愛や家族にまつわる苦しみを真正面から描き、女性読者の共感を集めている一木けいさん。最新作『9月9日9時9分』は、10代の男女が許されない恋に向き合う、日本とタイを舞台にした恋愛小説です。
『滅びの前のシャングリラ』凪良ゆう/著▷「2021年本屋大賞」ノミネート作を担当編集者が全力PR
「本当にすごい作品は、最初の原稿で編集者の想像を越えてくるものなんだよ」定年を控えた上司が以前言っていた言葉です。『滅びの前のシャングリラ』は私にとって、まさにそんな作品でした。最初に原稿を受け取ったのは2020年の2月。テーマは「地球滅亡」と打ち合わせをしているし、ストーリーもすべて事前に聞いています。なのにラストシ
『八月の銀の雪』伊与原 新/著▷「2021年本屋大賞」ノミネート作を担当編集者が全力PR
『八月の銀の雪』は科学のエッセンスがちりばめられた全5篇の短篇集です。「本屋大賞2021」にノミネートしていただき、本当にありがたく思っています。科学というと、「難しそう」と苦手意識をもつ方もいらっしゃるかもしれません。私も超がつくほどの文系なので、そのお気持ちはよくわかりますが、「文系の方でも、科学好きでなくても楽し
『自転しながら公転する』山本文緒/著▷「2021年本屋大賞」ノミネート作を担当編集者が全力PR
 山本文緒さんの7年ぶりの小説『自転しながら公転する』は、アパレルで働く32歳の都という女性が主人公。恋愛をして、家族の世話もしつつ、仕事も全力でがんばるなんて、そんな器用なことできない! 毎日ぐるぐると思い悩む彼女の姿を描いたこの小説には、「私のことかと思った」「身に覚えがありすぎ」「わかる!わかる!」などの共感の声
『52ヘルツのクジラたち』町田そのこ/著▷「2021年本屋大賞」ノミネート作を担当編集者が全力PR
 町田そのこさんの『52ヘルツのクジラたち』第一稿を読んだのは、忘れもしない2019年12月末。仕事納めの前日でした。町田さんとはこれが初めてのお仕事、そして初長編作品に挑戦していただいたこともありすぐに読みはじめたところ、もの凄い衝撃を受けたことを今でも覚えています。
『この本を盗む者は』深緑野分/著▷「2021年本屋大賞」ノミネート作を担当編集者が全力PR
 中世のヨーロッパで写本がとんでもなく高価だった頃、書物には呪いがかけられていたという。本を盗んだ者、借りて返さない者には容赦なく災いが降りかかることが願われた。この本を盗む者は──。本の街として知られる読長町(よむながまち)の御倉館(みくらかん)は、書物の蒐集家が建てた巨大な書庫だ。以前は公共図書館のように住民が自由
『逆ソクラテス』伊坂幸太郎/著▷「2021年本屋大賞」ノミネート作を担当編集者が全力PR
『逆ソクラテス』発売のおよそ10日前。私は自身の日記にこんなことを書いていました。2020年4月13日。『逆ソクラテス』の発売を延期するか否か、役員や編集長と深夜に電話で相談。無事発売されてほしい。『逆ソクラテス』発売に向けて宣伝施策の準備が真っただ中だったその頃、日本では東京都を含む7都府県に緊急事態宣言が発令されて
『オルタネート』加藤シゲアキ/著▷「2021年本屋大賞」ノミネート作を担当編集者が全力PR
 悪意が溢れる時代に、現代的でありながらも、あくまで等身大の青春を描いてみせる。その真っ当であることを恐れない姿勢こそが『オルタネート』、そして加藤シゲアキという作家の最大の魅力であると思います。小説の内容を乱暴に要約してしまうと「高校生限定のマッチングアプリがもたらす男女の人間模様を描いた群像劇」とでも言い表せるので
「あたしには、みんなが難なくこなせる何気ない生活もままならなくて、その皺寄せにぐちゃぐちゃ苦しんでばかりいる。だけど推しを推すことがあたしの生活の中心で絶対で、それだけは何をおいても明確だった。中心っていうか、背骨かな」『推し、燃ゆ』がどんな人を描いた物語なのか、端的に表しているのが本文中のこの文章だと思います。学校で