それでも生きろ、と言うのなら──
明治四十一年、十二歳のみつは、実父の持ってきた綺麗な着物に惑わされて、奈良から大阪に出たが、二百五十円で売られたことは後から知った。自分で自分の人生を決めることは出来ないと思い知らされ…
人気駅伝小説シリーズ最新刊、待望の文庫化
己との闘いは、続いていく・・・・・・・。 箱根駅伝を終えた千早は食品会社に就職。その会社から東京五輪選手村食堂に派遣され、偶然コーチ早馬の初恋の人、都と仕事仲間に。 主将として初出場が…
女4人で272歳。終の棲家に立退き迫る!
人生は、黄昏れてからも面白い。東洋文化大学の学生である速水翔太は、自称料理研究家の奥村歌子さんを始めとした女性三人が住むシェアハウスのアルバイト秘書(なんでも屋)をしている。小学校入学…
選ばれるのは適切な治療か夢の免疫治療法か
ちょっぴり変わり者だけど凄腕の医師青島倫太郎のもとに、今日も人に言えぬ悩みを抱えた患者さんたちが集まって来て……。「残念なことに、臨床試験の結果を恣意的に解釈して、効果があると主張する…
闇の仇討ち屋に強敵が現る! その正体は?
「見つかった骸の背中一面に、孔雀の絵が描かれていたんだ」水茶屋〈花蝶屋〉の常連、定町廻り同心・沢井勝之進は溜息をついた。探索に手を着けたばかりだが、いずれ江戸市中が大騒ぎになるだろうと…
豊臣兄弟といざ出陣!戦国出世物語第六弾
いざ雲海の城攻め!豊臣兄弟の信を得よ、与一郎!「但馬は、小一郎に任せるがや」……黒田官兵衛が取り仕切る評定の場で、兄秀吉より但馬侵攻を命じられた秀長は、三千人を率いて生野銀山、岩洲城、…
替え玉で後宮入りした医者志望娘の運命!?
陽黎国の町医者の娘・明琳には、国内市場初の女性医師になるという夢があった。そのためには大学で学びたいが、先立つものがない。そこで裕福な旺家へ下働きとして奉公に出たのが…。ある日、旺家の…
敵対する龍神の后になったよみがえり巫女
天に浮かぶ《天海》と地に広がる《地嶺》。龍神と狼神の争いによって国土が二つに分断されたこの国では、それぞれの神を祀る人々も互いに憎み合い、対立を続けていた。 地嶺の狼神に仕えて政を仕切…
婚約破棄からのルートチェンジは正解か!?
「――フィオレンフィーナ・エルムズ。お前との婚約を破棄する」 婚約者のシディウス王子と、親友だったはずの令嬢に裏切られ、悪事の濡れ衣を着せられて婚約破棄に至ったフィオナ。彼女は知ってい…
太歳界を侵蝕する穢れに小夜が立ち向かう
小夜の伯父である冷泉勇次郎の、神々を滅ぼそうとする企みが明らかとなった。勇次郎がもたらした『穢れの面』の影響で太歳界には穢れが蔓延し、多くの神や精霊たちが苦しむ事態に。火の神・鬼灯は、…
東北戦国史、最大の一戦! 興亡の行方は?
東軍に味方するか、西軍に呼応するか。徳川家康と石田三成とが、もはや一触即発を避けられなくなっていた慶長五年の夏。すべての武将が、「我が家の浮沈、この一戦にあり!」と、政の動静に全身全霊…
伝説のミステリー作家、入魂の現代長編!
初老の介護士・三谷孝は、対人関係能力、調整力、空間認識力、記憶力に極めて秀でており、誰もが匙を投げた認知症患者の心を次々と開いてきた。ギフテッドであり、内閣情報調査室に協力する顔を持…
謎の美少女刑事が救いようのない悪を壊滅!
ある事件がきっかけで、東京都区内の警察官で最も無気力になったと言われている、北杉並警察署生活安全課の片山修也巡査部長32歳。その片山に予想外の辞令が下った。新たな配属先は、かつて耳にし…
新ジャンルを生んだ話題の警察小説、文庫化
この新人がデビューしたら私の立場が危なくなるんじゃないか、と思うくらい評価した。──今野 敏氏異色の警察小説ながら、元警察官の私も思わず「あるある!」と感じるリアリティな描写が光る作品…
今、最も泣ける恋愛小説、待望の文庫化!
『桜の花びら集めてみませんか?』大学四年生の春、就職試験に全滅した日向(ひなた)は、友人から不思議なアルバイトを紹介される。怪しいと思いつつも、彼はそこで出逢った依頼主・雫(しずく)に…
読後、きっとこの笑顔に涙する
「ゆずのお母さんたちってドラマチックじゃん。この世知辛い東京で、一つの土地に、四人姉妹がそれぞれ家を建てて住んでたんだよ?」。幼馴染みの稲葉亜子に問われ、そんな大げさなと返す信濃ゆず。…
トラウマ級の結末!恐怖のマイホーム奇譚。
引越し後の鍵交換は、お済みです…よね?中古マンションの購入から全ては始まった。トラウマ級の結末が待ち受ける、芥川賞作家による恐怖のマイホーム奇譚。三十七歳にしてマイホーム購入を思い立っ…
祈りよ、届け!
こつこつと働き、余暇には本を読み、紅茶を淹れて音楽を聴く。つつましく生きてきた律子に人生の終盤、ある奇跡が訪れる――。 人ならぬ身となり、黒猫メロディとともに空飛ぶ車に乗った律子は、旅…
原爆投下直後の広島、その克明な記録が甦る
瀬戸内の島で原爆投下の8月6日を迎えた著者の奥田貞子さんは、その翌日、広島に入り、8日間にわたって兄の子どもたちを探して市内を駆け巡ります。その間、市内で会った多くの子どもたちの死に立…
遺された謎が解けたとき、涙があふれだす
巣鴨の路地裏にたたずむ、遺影専門の写真館《雨利写真館》。先月急逝した祖母が撮影されたときの話を聞くために、黒子ハナは写真館を訪れる。奇妙な遺言状を作っていた祖母の真意を知るための、手が…