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山中さん小説丸_目利き書店員のブックガイド_バナー
 いま、わたしたちは戦争を目の当たりにしている。もちろん紛争や内戦はこれまでも常にどこかで起こり、犠牲者は絶えない。だけど、崩れて住むことのできなくなった誰かの家や、公園や、遺体が無造作に転がる道路や、そこで戸惑い、打ちひしがれる人々の声や表情が、こんなにも膨大な情報量で報道されると、あらためて戦争はいま、すぐそこにあ
採れたて本!【デビュー】
 身代金は10億円。その全額をクラウドファンディングで日本国民から募集せよ。なになにそれどういうこと? そんな脅迫状ってあり? と思った時点ですでに著者の術中にハマっている。新人のデビュー作としてはこのアイデアだけで合格だろう。というわけで、みごと第8回新潮ミステリー大賞を受賞したのが京橋史織の本書『午前0時の身代金』
田島芽瑠の読メル幸せ
5月になりました🎏 なんだかずっと足元が浮いているかのような感覚だった4月が終わり。夏の日差しを感じ始める今日この頃。皆さんいかがお過ごしですか? 「吉祥寺ルーザーズ」のドラマ撮影や舞台など、嬉しい事に、ボーッとする時がない毎日を送らせていただいています。あれしなきゃ!って追われてる毎日が理想で、だからこそ今とてつも
週末は書店へ行こう!
 全寮制の男子高・霧森学院。生徒の大半は新寮にいるが、旧寮「あすなろ館」の住人は6人だけ。入寮希望者がいないのは、施設がボロだからというのもあるが、昨年、「ある事件」が発生したため敬遠されるようになったから、というのが大きい。その「あすなろ館」に新たな転入生・鷹宮絵愛(エチカ)が入寮してきた。以前からの住人、兎川雛太
◎編集者コラム◎ 『舌の上の散歩道』團 伊玖磨
「自分が過去の五万五千食の中で経験して印象深かった食事を思い出し、原稿用紙の一枚々々に、舌の上に自分が行ってきた散歩を記して見よう」(『舌の上の散歩道』より)『ぞうさん』『花の街』などの童謡、『祝典行進曲』『夕鶴』などのクラシック曲を作った大作曲家である團伊玖磨氏。そのもう一つの顔は『パイプのけむり』シリーズで知られる
◎編集者コラム◎ 『鴨川食堂しあわせ』柏井 壽
 あの大人気「鴨川食堂」シリーズの最新刊が、さらにボリュームアップして発売になりました! 9巻目となる本作は、「しあわせ」と題されました。著者の柏井さんたっての希望です。実は、最初の段階では「まごころ」としていたのですが、ご意見をいただいて、変更することになりました。以下は、柏井さんからのメールに記されていたものです。
◎編集者コラム◎ 『うかれ堂騒動記 恋のかわら版』吉森大祐
 このたび、小学館時代小説文庫に初登場くださった吉森大祐先生は、新進気鋭の作家さん。『幕末ダウンタウン』で第十二回小説現代長編新人賞を、『ぴりりと可楽!』で第三回細谷正充賞を受賞された実力派でもあります。もはや面白さが確定しているといってもよい、吉森先生の最新作は、なんと初の文庫書き下ろし!いやが上にも期待が高まってし
週末は書店へ行こう!
 都会でもなく田舎でもない、どこにでもありそうな地方都市。その街でほんの一瞬袖振り合うのは、一見フツーの老若男女。6つの短編の6人の主人公たちを善人か悪人かで分ければ、悪人は一人もいないだろう。けれど皆々不器用で、自分の気持ちを上手く相手に伝えられない。だから、不満や反論をつい飲み込んでしまう。自然、我慢したり譲歩した
◎編集者コラム◎ 『燃えよ、あんず』藤谷 治
 このお話は、著者がかつて下北沢に開いていた本屋さん・フィクショネスを舞台にした、店主や常連客たちが巻き起こす悲喜こもごもの人間ドラマです。実際に登場人物とまんま同じひとは、そこは小説なので存在しないようですが、かなりイメージに近い人なんかもいると聞いています。ちなみに、私は仕事場を兼ねていたそのお店に何度もお邪魔した
◉話題作、読んで観る?◉ 第49回「死刑にいたる病」
 日本ホラー小説大賞読者賞を受賞した『ホーンテッド・キャンパス』で知られる櫛木理宇による、長編小説『死刑にいたる病』の映画化。『孤狼の血』で鮮烈なバイオレンス描写を見せた白石和彌監督が、死刑が確定している連続殺人犯と彼に魅了された若者との危険な関係をスリリングに描いている。中学までは優等生だった雅也(岡田健史)だが、今
 自分はどのような死に方をするのだろう、とときおり考える。「わたしもいつか死ぬ」と気づいたときのことを覚えている。小学2年の夏、TVドラマで子どもの闘病シーンを観たとき、「あの子は自分かもしれない」ととつぜん思った。あれからずっと「死ぬ」ということがわかるようで、わからない。熊本で「橙書店」と併設の喫茶店「オレンジ」を
採れたて本!【評論】
 何にせよ、大ブームになるとあっという間に消費され尽くして商品寿命が縮みがちな昨今、寸止め的に絶妙な盛り上がり感を長期にわたり維持しているジャンルに、実話怪談や都市伝説がある。これを文芸に含めるかどうかには議論の余地があるが、商品化する際に「語り手」の文芸的な創作力が必須なのは確かだ。実話怪談のトップランナーの一人で私
「推してけ! 推してけ!」第19回 ◆『夏が破れる』(新庄 耕・著)
評者=橘 玲(作家) 「いやな感じ」に魅せられて 冒頭のバンコクの場面から、新庄作品に独特の「いやな感じ」が漂ってくる。今回の主人公・進は三十代半ばの厚生労働省の官僚で、タイの日本大使館に赴任している。タイは中進国に経済成長したが、依然、少年・少女の売買春などのトラフィッキング(人身取引)が国際問題になっている。その被
週末は書店へ行こう!
空港は特別な場所である。仕事、旅行、家族や友人に会いに、見送りに、飛行機マニアとして、さまざまな理由で訪れ、空を見上げながら人生の1ページが刻まれていく。著者の《空港》への愛が込められた本作のタイトル『風の港』の3文字からは、たくさんの人々が行き交うターミナルの賑わいと、華やかな雑踏に、笑顔や涙がドラマチックに浮かび上
採れたて本!【海外ミステリ】
 これは一介のノワール読みからの忠告だが、「最後の仕事」なんて言葉を信頼してはいけない。理由は二つある。一つ、そいつは大抵、「最後」にはならない。二つ、本当に最後だったとしても、最悪の不幸ってやつは、必ず「最後」めがけてやってくる。ノワール読み必読の新刊、S・A・コスビーの『黒き荒野の果て』(ハーパーコリンズ・ジャパン
「推してけ! 推してけ!」第18回 ◆『百年厨房』(村崎なぎこ・著)
評者=植野広生(「dancyu」編集長) 時代を超えて、食がみんなを笑顔にする 栃木県宇都宮市の北部に位置する大谷という町が舞台だ。市役所職員である主人公の大輔は、過去のトラウマから人と食事をすることを避け、一人で静かに暮らしていた。しかし、宝塚系の派手やかな友人の篠原、隣家のヨシエ婆、さらには大正時代からタイムスリッ
採れたて本!【歴史・時代小説】
 明治末の一九〇八年、木下杢太郎、北原白秋、長田秀雄、吉井勇、石井柏亭ら耽美派の芸術家が、〈牧神の会〉を結成した。宮内悠介の新作は、隅田川沿いの第一やまとで開かれる会合で語られる不思議な話を、〈牧神の会〉のメンバーが推理する多重解決ものの連作集である。団子坂に展示された乃木将軍の菊人形に刀が突き刺されたが、番人は刀を持
田島芽瑠の読メル幸せ
4月になりました? 読メル幸せと共に迎える春は4年目になりますね。HKT48は卒業しましたが、読メル幸せの続稿が決まりました? この空間が変わらずに続けられることを嬉しく思います。今年の春は変化の春でした。10年間お世話になりましたHKT48を卒業し、春からは株式会社mama&son に移籍し女優さんを目指して新しいスタートを切りました…