小学館文庫

愛犬家でなくとも感涙必至の物語14編

  犬を愛するすべての人に贈る、人と犬との短編集。 交通事故で脚を亡くした犬と、生まれたばかりの赤ちゃんが一緒に成長していく家族の物語。亡くなったおばあさんの「忘れ形見」の犬とおじいさんとの、さみしくも愛情に満ちた日々のお話し。ずっと一人で生きてきた女性が、被災地に取り残された犬と暮らしはじめて知ったこと・・・・・・。収められた14編の物語は、いずれも、筆者がいぬとクラス知人友人を訪ね歩き、丁寧に拾い集めた実際のエピソードを元に紡がれたものです。第1章は、飼い主から愛犬へー。第2章は、愛犬から飼い主へー。それぞれの目線で、両者の間に通い合う心を愛情深く描いています。 寄り添ってくれるあたたかさ、信じてくれるけなげさ、そこにいてくれるだけでいいと思える愛おしさ。出会いや暮らしはさまざまでも、どの子もみんな飼い主にとってかけがえのない大切な家族です。犬を飼った人ならば、きっと、本書の中で何度も胸が熱くなる瞬間に出会うでしょう。 多くの共感と感動を生んだ30万部超えのベストセラーが待望の文庫化です。

トヨトミの逆襲
著/梶山三郎発売日:2021-11-05

経済界を震撼させた超話題のビジネス小説

 「99%が真実」という噂で書店から本が蒸発した!? あまりに詳しすぎる内部情報、関係者しか知らないはずのエピソードが満載だったため、小説を偽装したノンフィクションではないかと噂され、発売と同時に一気にベストセラーとなった超問題小説「トヨトミの野望」の第二弾が遂に文庫化! EV、自動運転、ライドシェア、さらにカーボンニュートラル、地球温暖化。激震する自動車業界の巨大企業に、さらに世界的IT企業が襲いかかる。持ち株比率たった2%の創業家社長は、この難関を乗り切れるのかーー気鋭の経済記者が覆面作家となって挑む「この国の危機」の真実。新聞が書けない極秘情報満載のビジネス小説登場!

言葉の小姑を自認する著者の傑作エッセイ集

 大人の愉しみがたっぷり詰まったエッセイ集 (本書「日々は甘くて苦くて無銭なのに優雅」―あとがきに代えて―より)。 美味なる食べものやお酒、夫婦での旅行や友人たちとの語らいから、文学や映画、芸能ゴシップや政治まで――山田詠美さんが、人生で味わう甘露と苦露(造語)をすくい取り、数々のメディアで大反響を呼んだエッセイ集が待望の文庫化! 文庫化にあたり、村田沙耶香さんや武田砂鉄さんとの対談や単行本未収録のエッセイ、インタビューを新たに追加した大増量の完全保存版。

作家・椎名誠「最後のでっかい旅」

 南米パタゴニアから北極圏まで、世界を旅した作家・椎名誠“最後のでっかい旅"の目的地は、北欧の島国アイスランドだった。火山と氷河が織りなす大自然に目をみはり、怪物のような巨大鮫漁に同行。フィヨルドの恐怖的断崖におののきつつ、敬愛する作家ジュール・ヴェルヌの小説の聖地巡礼に胸躍らせる。そして、厳しい土地でありながら、幸福度や女性の社会進出度ランキングの上位常連国に暮らす人々と語りあってわかった「幸せの国の現実」とは。著者が撮影した写真も多数収録。美しい島をめぐり、幸せについて考えた、今だからこそ読みたいアイスランド紀行。椎名誠の海外紀行ここに完結!

2021年12月安田顕主演映画化原作

 家に遊びに来た長女の彼氏にいいところを見せるために考えたヘネシー作戦とは? 息子を野球とサッカーの史上初の二刀流に育てるための前代未聞の秘策とは? そして、念願のスーパー店長への長く険しい道の果てに待っていた、予想外の結末とは? 伊澤春男、45歳。スーパー勤務。一見平凡な日常は、きょうも彼の脳内で戦場と化す。甘えも嫉妬も憤りも悔しさも、すべてを強がりのオブラートに包み込んで、男は深夜、なじみの定食屋のカツカレーを全力で喰らい尽くす。きょうも、妻が、娘が、息子が待っているはずの我が家が遠い―

ミステリー~芸人小説まで極上の短篇12編

 2020年に文芸誌などで発表された短篇を日本文藝家協会が独自にセレクト。ジャンルも近未来ミステリーから芸人小説までバラエティに富んだ構成で、まさに現在の日本の短編小説がどのような方向に発展を遂げているかを1冊で窺える、大変お得なアンソロジーです。収録作家・作品は、青柳碧人「消せない指紋」、芦沢央「ミイラ」、宇佐美まこと「家族写真」、佐川恭一「ジモン」、清水裕貴「ミス・ホンビノスの憂鬱」、白井智之「隣の部屋の女」、立川談四楼「三日間の弟子」、帚木蓬生「二人三脚」、原田マハ「あおぞら」、伴名練「白萩家食卓眺望」、平岡陽明「ラスト・ラン」、宮内悠介「ジャンク」の12名の12作品。解説はミステリ評論家・千街晶之。

漫画ひりひり
著/風カオル発売日:2021-11-05

現代のトキワ荘。漫画家青春群像活劇

  手塚治虫に憧れた高校球児・細川歩は、部活引退後、将来の夢を漫画家に定める。平成元年4月、合格を果たした大分にある鳥羽デザイン専門学校漫画コースに無事入学。喜びも束の間、専門学校で研鑽を積んだからと言って必ずしも漫画家になれるわけではないという厳しい現実をつきつけられる。新しい友達はできたはいいが、同時に漫画家を目指すライバルという状況になかなか馴染めないでいる歩だった。 何度も投稿するのにデビューできない者、途中でドロップアウトする者、在学中にデビューを飾り東京へ向かう者・・・。厳しすぎる選別を受ける友人達。果たして歩は夢を実現することができるのか? 30年後の平成31年。再会を果たした同期の仲間たちは、どんな人生を歩んだのか。漫画に人生をかけた少年たちの感涙必至の青春群像活劇。 解説は北上次郎さん

下町の子ども食堂が世界と繋がる第2弾!

 祖母から駄菓子屋「かすがい」を引き継いだ春日井楓子が、店の奥で子ども食堂を始めて1年が経った。親のネグレクトが原因でまともなご飯を食べていなかった翔琉は大人しく感情もほとんどあわらにしなかったが、通い続けるうちに少しずつ打ち解けるようになった。摂食障害を患っていた夏蓮は元気を取り戻し、積極的に買い物や調理を手伝ってくれている。中一になった亜香音が友人・彩希を連れてやって来た。髪を染めたことで教師や親に叱られ、家出中だと言うが──(第一話 少女と嘘と白黒パンダ)。日本語が流暢な黒い肌の少年、日本で働く母親と暮らすためベトナムからやってきた少女、新たなお客さまを迎え、差別や偏見など彼らの抱える問題に楓子は直面するが、かすがい食堂のみんなでごはんを作って食べながら、何が出来るかを考える。幻のカレイ(?)のムニエル、自分でにぎるおにぎり、ライスペーパーの春巻き、お好みの具材をのせるビビンバなど、わくわくする献立も充実。下町の子ども食堂から世界を知る人気シリーズ第二弾。

地獄の大王、新宿最後の事件!?

  現世で四十九日間を過ごし地獄へ戻ったはずの閻魔大王――大央炎真が、思わぬ休暇期間延長で、秘書の小野篁とともに新宿・歌舞伎町に住み始めて約一ヶ月。スイーツ大好きな炎真は、デパ地下巡りを日課にして現世でのひとときを楽しむつもりだったが、街に出ればどうしてもあちこちに漂う霊を見つけてしまう。ついつい、彼岸に送る仕事をしては、自分の職業病を嘆く炎真だった。 そんな不本意な休暇を過ごしていたある日。借りていたビルで働く少女スピカから、SNSで拡散されている『新宿七不思議』という書き込みを見せられた炎真。そのうちの一つ、七丁目にある個人家が呪われている…という記述に奇妙な違和感をおぼえた炎真は、現世での世話役である地蔵菩薩からも頼まれて、その家を調べることに。ところが、呪いがかかっていると特定された家に向かうと、そこには大勢の見物人が殺到していて…!? 新宿の街を騒がせる七不思議の顛末、海の夢を見る男の人生、嫁入りの約束が引き起こした出来事など、五つの物語を収録した人気シリーズ第6弾! 地獄の大王、新宿最後の事件解決のために奔走する――!? 

心は昭和なお嬢様作家、事件をおっとり解決

  東京は世田谷区、固定資産税がバカ高いお屋敷町に住む森野楓子さんは、アラフィフシングルお嬢様。亡き親から引き継いだ大豪邸と広大な庭を維持するため、おっとり善人(だけどちょっと変わり者)の楓子さんが選んだ職業は、夢あふれる絵本作家――だったハズなのだが、あれよあれよと人気が出てしまったのは、SFバイオレンス・アクション・エログロ・ハードボイルド作品。そこで何年も前から「大河ショー和」という男っぽいペンネームで執筆し、表向きには、イケメン若手担当編集の吉井くんを影武者に立てているのだった。 さて、蒸し暑いある日のこと。普段はあまり執筆活動に積極的でない楓子さんは、俄然、新刊執筆に燃えていた。というのも、高額の固定資産税にプラスして、あちこちガタがきたお屋敷の修繕費用を捻出する必要にかられたからだ。ところが、エアコン故障に雨漏りと、家の崩壊は止める手だてがなく、執筆にも支障をきたすように。慌てた翔岳館編集者たちは、楓子さんを「素敵なホテル」に缶詰にしようと画策するが、そこでも事件が!? 令和の世に生きながら、心はいまだ昭和と共にある。キュートでやさしいおばさん探偵の活躍、第3弾!

ワケあって、無人島生活、始まる!?

  会社員をしながらネット上に漫画を投稿する保木健人は、取材旅行と称して沖縄にやってきた。さっそく海で“取材"を楽しむ保木だが、海中で意識を失ってしまい、気がつけばそこは……無人島だった! 島には売れない元ホスト、底辺ユーチューバー、パパ活ギャル等々、個性的な男女6人が同じように流されていた。灼熱の暑さの中、水もない現状に7人は血みどろの争いを始める、かと思いきや。「俺たち、結構運がいいんじゃね?」と、皆でサバイバル生活を楽しみはじめ――。 釣りに火おこし、芋掘りに船造り!? 都会では味わえない、笑って泣ける無人島脱出物語!

いちからはじめる
著/松浦弥太郎発売日:2021-10-06

いちからはじめると、奇跡が起こる

 いちからはじめると、自信が湧いてくる、味方が集まってくる、そして奇跡が起こる---。なりたい自分になる方法。それは「いちからはじめる」こと。人気エッセイストで元暮しの手帖編集長の著者が教える、今日から始められる自分が変わる生き方のヒント51。「僕は、何をいちからはじめるにせよ、『今すぐスタート』を原則としています。今日いいと思ったことは明日古びるかもしれないし、今日はなんでもなくできたことが、明日はむつかしくなるかもしれないのです。(中略)『こんなことをはじめますよ!』と旗を揚げてしまいましょう。その旗に共感してくれる人たちが集まってくれば、ロジックや方法はその人たちも一緒に考えてくれます」(本文より)。解説は俳優の青木崇高さん「読んだ日のコンディションによって響いてくる言葉が異なってくる本」(解説より)。

「欧米列強」への仲間入りを果たせ!

  本書では、日本が世界の表舞台に躍り出ることになった明治中~後期を、痛快な“井沢史観"で読み解きます。 まず、明治新政府の「骨格」となった大日本帝国憲法が成立するまでの秘話に迫っていきます。この憲法の制定にあたり、伊藤博文・岩倉具視ら“維新生き残りコンビ"と、大隈重信・福澤諭吉ら“早慶連合"が激しく火花を散らし対立したのはなぜなのか? また、最終的に勝利したのは、どちらだったのか? さらに、彼らの陰で暗躍し「明治国家形成のグランドデザイナー」とも呼ばれる井上毅とは、いったい何者だったのか? 次に、憲法制定後に開設されたばかりの帝国議会がたびたび紛糾・空転し、首相・伊藤博文を悩まし続けていたにもかかわらず、清国との開戦に踏み切ることができた謎に迫ります。 そして、それまで極東のちっぽけな国に過ぎなかった日本が、『定遠』『鎮遠』という強力な戦艦を擁する北洋艦隊を誇った“眠れる獅子"清国を打ち破ることができた理由と、その勝利の結果手に入れることになった「膨大な利益」についても詳しく考察していきます。

かわいい孫ふたりが老同心のお手伝い!

 沖田柄十郎は南町奉行所の老同心だ。いつも溜まり部屋でウトウトしているため、人呼んで、廻らず方の窓際同心。そんな沖田にも、かわいい盛りの孫がふたりいる。「とら」と「くま」で、いとこ同士だ。とらは、武芸指南役の父を持つ、十二歳のお転婆娘で、剣は滅法強く、子ども相手には負け知らず。九歳のくまは、天文方に勤める父の才能を継いで抜群に賢く、蘭語にも堪能だ。ふたりはいつも奉行所まで歩いて来ては合図の鳩笛を吹き、「じいじ様」を呼び出すのだが、これが沖田にとって嬉しくて仕方ない。なにせ、目に入れても痛くない孫ふたりに懐かれているのだから。今日もふたりを連れて日本橋まで足を伸ばせば、やはりおやつに飴をねだってくる。沖田は顔をとろかしつつ、馴染みの飴細工売りに注文すると、最近新参の細工師に客を取られているというではないか。励まして別れたはいいが、翌朝、飴細工売りが殺されたとの報せが入る……。ふたりの孫は、日頃厄介者扱いされているじいじ様に手柄を立てさせてやりたいと、なんと岡っ引きを買って出て!?

新旧米大統領が主役を張るバディ・ミステリ

  トランプ政権下のアメリカ。ホワイトハウスを離れても常に注目の的のオバマ前大統領に対し、バイデン元副大統領は地味で単調な日々を送っていた。かつてはあれほど固い絆で結ばれた「チーム」だったのに、いまや便りのひとつも寄こさずセレブたちと華麗な交流を謳歌するオバマに、不満と嫉妬、そして寂しさを抱くバイデン。そんな彼の前に突如オバマが姿を現す。彼がバイデンの元を訪れたのは、バイデンの親友であり、かつて彼が通勤に利用していた列車の車掌の事故死を知らせるだった。自殺とされたこの死に疑念を抱いたバイデンは独自に調査を始め、やがてオバマとともに、老体に鞭を打ちながらホームズ&ワトソンよろしく真相を追うことに――! 2018年にアメリカで刊行されるや、AmazonUSの月間ベスト、NYタイムズベストセラーリスト入り、さらにgoodreadsの2018年choice awardファイナリストになったスマッシュ・ヒット小説。まさかの新旧大統領が主役を張ってしまった、前代未聞の超痛快バディ・ミステリ! 解説は「解説といえばこの方」、池上彰さん。

連れ去られた死神の花嫁の運命は!?

  奉公先の三条家でこきつかわれていた没落華族の令嬢、正岡千鶴。帝都・小石川で猛威をふるう流行病を鎮めるため、生贄に選ばれた千鶴は、死神が祀られている神社に花嫁姿で向かった。だが、目の前に現れた死神・八雲は、人間など娶らぬと千鶴に言い放つ。しかし、死を覚悟してやってきた千鶴にはすでに帰る場所もなく、八雲の屋敷でともに暮らすこととなった。 八雲の従者である浅彦や、わけあって八雲のもとで育てられている人間の男の子・一之助とともに屋敷で過ごすうちに、千鶴は八雲の優しさやさりげない気遣いに気づきはじめる。やがて千鶴は八雲に深い信頼を寄せるように……。 屋敷での穏やかな時間に幸せを感じていたある日。八雲が夜遅くに、額に傷を負って帰ってきた。心配する千鶴に、八雲は冷たい言葉を投げつけ、触れようとした千鶴の手をはね除ける。突然の八雲の拒絶に、わけがわからずうろたえる千鶴。八雲の妻として死神の役割を理解して彼に寄り添いたい……そう考えていたはずが、千鶴の心はかき乱されて――!? 愛を知らない死神と生贄の花嫁の、不器用な愛の物語。第二弾登場!

小石川養生所を食い物にされてなるものか!

 浅草諏訪町の診療所に二人の訪問客があった。伊達家の奥医師の嫡子だった独庵こと壬生玄宗の妻・お菊がいつもの握り飯と焼いた鱚を持ってやってきた。とうに四十の坂を越えた総髪の大男は、一見こわもてだが、酒は不調法、女人にはついつい腰が引けてしまう質らしい。これといった訳などないが、息子とともに仙台藩下屋敷に住む二度目の妻が、どうにも煙たい。診療所を切り盛りするすずの「お客様です」の声を渡りに船と、お菊を置いて待合室に出向くと、岡崎良庵という小石川養生所の医師が控えていた。手に余る患者を診てもらいたいという。代診の弟子・市蔵と養生所に出向いた独庵だが、売れっ子の戯作者だという患者の診立てが皆目つかない。しかし、独庵の気掛かりはそれだけではなかった。ごみ溜めのような養生所の有り様、看病中間の荒んだ振る舞い、そして独庵の腕を試すような良庵の言動……。小石川養生所にはなにかある! 独庵はさっそく、探索役の絵師・久米吉を呼び、病と称して養生所に入れ、と命ずる。患者のためなら看取りも辞さない、馬庭念流の遣い手・独庵が、一刀のもとに悪を両断する痛快書き下ろし時代小説第2弾。

罪を犯した咎人たちの異能バトル、第4弾!

  罪を犯して人の道を外れ、その罪ゆえに人智を超えた異能を宿す者たち《咎人(トガビト)》。彼らは自分の罪が昇華する日まで、戦い続けるのだ。 令和のジャック・ザ・リッパーと呼ばれる殺人鬼・神無と、その相棒である吸血鬼の御影。ともに咎人である彼らに、警視庁異能課の高峰から呼び出しがかかる。それは、御影の双子の弟である刹那を甦らせて大混乱を招いた「狭霧」と名乗る人物の、暴走を止めてほしいというものだった。実は狭霧というのは通称で、件の青年の本名は「獅堂八房」という。彼は自分の異能をもって、反魂や屍体を操る術を使うのだが、これは、禁忌の術として厳格に統制されているものだった。どうやら八房――狭霧は、自分のネクロマンシーの能力を駆使して、何かを甦らせようとしているらしい。ところが、仲間の咎人たちも集結し対策を講じている最中に、隙をつかれた御影が狭霧の手に! 神無は御影を取り戻すべく、狭霧の根城である池袋のサンシャイン60へ向かうが・・・。 現世の理を歪めてまで、狭霧が甦らせようとした死者はいったい誰なのか。そして、死者復活により発動した膨大なエネルギーが、都心にさらなる災厄を引き起こす!? 

ダンデライオン
著/中田永一発売日:2021-10-06

それは、仕掛けられた出会いだったのか。

  11歳の下野蓮司はある日、病院で目覚めると大人の姿になっていた。 20年の歳月が流れ、そこに恋人と名乗る西園小春が姿を現す。「子ども時代と大人時代の一日が交換されたの 」 一方、31歳の蓮司は11歳の自分の体に送り込まれ、ある目的のために、20年前の世界で小春の家へと急いでいた――。

世にも奇妙な王様夫妻、突如誘拐される!?

  毒蟲と蠱毒をこよなく愛する変わり者の「蟲愛づる姫君」こと李玲琳。彼女と魁国の国王・楊鍠牙との結婚生活は、八年を経て双子の王子と王女にも恵まれ、意外にも現在進行形で順調かつ円満だ。 ある日のこと。魁の王宮に故郷・斎帝国から使者がやって来た。飛国と同盟を結ぶために会談の場をもうけるが、そこへ玲琳も同席して欲しいというのだ。飛は斎にも劣らぬ由緒と広大な領地をもつ大国で、第一王子の榮覇はかつて、すでに人妻だった玲琳に熱烈にアプローチを仕掛けてきた因縁深い人物。斎の女帝にして最愛の姉である彩蘭の頼みということもあり、玲琳は会談の立ち会い役を二つ返事で引き受けるが、事前調査のつもりで榮覇のもとへ送った蠱は、何者かによって無残にも引き裂かれてしまう。ことここに至って異変を察した玲琳は、同盟締結劇の裏に不穏な動きがあると知りながら、夫の鍠牙とともに旅立つ。が、その道途で一行は謎の蠱師率いる一団に襲われてしまう。どうやら彼らは飛国側の人間で、今回の同盟に反対する勢力のようなのだが……。 

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