著者インタビュー

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著者の窓 第23回 ◈ 真山仁『タングル』
 企業買収の裏側を描いたヒット作「ハゲタカ」シリーズをはじめ、『売国』『オペレーションZ』など現代社会と鋭く向き合う作品で知られる真山仁さん。最新作『タングル』(小学館)は、日本・シンガポール共同の光量子コンピューター開発プロジェクトに携わる人々の姿を追った、熱くスリリングな物語です。安全保障や金融システムを一変させて
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高野和明『踏切の幽霊』
お涙はいらない ハリウッド級どエンタメ『ジェノサイド』で第二回山田風太郎賞および第六五回日本推理作家協会賞を受賞した高野和明が、同作から実に一一年ぶりとなる長編『踏切の幽霊』を発表した。タイトルからは「ホラー」を連想させるが、著者は否定する。本作は、まごうことなき「ゴースト・ストーリー」なのだ。 身元不明の犠牲者に物語
『十二月の辞書』早瀬耕インタビュー
『未必のマクベス』が文庫化を機に、読書好きの間で話題となった早瀬耕さん。このたび8年ぶりとなる新作『十二月の辞書』が発表された。本作で読者に伝えたかったテーマとは何だろうか。コロナ禍がきっかけで生まれた恋愛小説 2018年に発表された早瀬耕の『プラネタリウムの外側』は、死者と生者のつながりを繊細に描き出し、SFのジャン
ゲスト/宇多丸さん◇書店員が気になった本!の著者と本のテーマについて語りまくって日々のモヤモヤを解きほぐしながらこれからの生き方と社会について考える対談◇最終回
 人生に悩みはつきものだ。そして、その悩みを誰に聞いてもらうか、相談されたときにどう答えるかもまた悩みどころだ。家族でも、友人でもない、全く知らない女性たちのさまざまな悩みを、ラジオ番組を通して10年間も聞いてきた宇多丸さんは、彼女たちにどう寄り添い、一緒に悩んできたのだろうか。当事者にしかわからない痛みや苦しみに真摯
冲方丁さん『骨灰』
世の中の不安に対抗するために描いたホラー ライトノベル、SF、歴史小説、ミステリー、サスペンス……。あらゆるジャンルの小説を発表してきた冲方丁さんの新たな試みは初の長篇ホラー。新作『骨灰』は、現代の東京を舞台に、怪異に襲われた男の危うい闘いを描く。今の時代だからこそこれを書いたという、その理由とは? 初の長篇ホラーを執
著者の窓 第22回─翻訳者編─ ◈ 古屋美登里『わたしのペンは鳥の翼』
 アフガニスタンの女性十八名による二十三の短篇を収めた『わたしのペンは鳥の翼』(小学館)が、静かな話題を呼んでいます。女性嫌悪、家父長制、暴力、貧困、テロ、戦争、死……。過酷な現実を前にした女性たちが、胸の中で育んだ祈りのような物語。それはアフガニスタンの現状を生々しく伝えるとともに、言葉や文化の壁を越えて、私たちの心
長谷敏司『プロトコル・オブ・ヒューマニティ』
僕のための物語 人工知能に小説を書かせる試みを描いた『あなたのための物語』や、第三五回日本SF大賞を受賞した短編集『My Humanity』で知られる長谷敏司は、ライトノベルやSFを行き来しながら、意欲的な作品を送り出してきた。『プロトコル・オブ・ヒューマニティ』は、実に一〇年ぶりとなるSF長編である。SF、ダンス、介
ゲスト/植本一子さん◇書店員が気になった本!の著者と本のテーマについて語りまくって日々のモヤモヤを解きほぐしながらこれからの生き方と社会について考える対談◇第19回
 今、SNSやZINEなどの紙媒体で、日記を発表する人が増えている。誰かに読まれることを考えたとき、理想の自分ではなく、家族や友人たちと過ごす日常をどこまでありのままに書くことができるだろうか。母との決別、夫のがん発覚。そして、恋人の存在──。激動の日々を綴ってきた植本一子さんの日記は、どこまでも真っ直ぐだからこそ、一
寺地はるなさん『川のほとりに立つ者は』
書いているのは、答えじゃなく問い 読んだ人の数だけ答えがある 小説のなかで、今の時代だからこそ考えたい問いかけを放ちつづける寺地はるなさん。新作『川のほとりに立つ者は』もまた、恋人の秘密を知った女性の、心の軌跡が丁寧に描かれるなかで、読者にもさまざまな発見をもたらしてくれている。読んだ人にとって大切な一冊になるであろう
著者の窓 第21回 ◈ 酒井順子『女人京都』
 京都を愛してやまないエッセイスト・酒井順子さんの新著『女人京都』(小学館)は、『本の窓』の人気連載の単行本化。京都で活躍した女性たちの足跡を辿り、その人生に思いを馳せる京都エッセイ&ガイドです。アウェーな環境で慈善事業に打ち込んだ光明皇后、仕える妃のために才能を競い合った紫式部と清少納言、奔放に生きた後深草院二条──
古谷田奈月『フィールダー』
救われるために 純文学とエンタメの垣根を越えて活動する古谷田奈月が、三年ぶりとなる長編『フィールダー』を発表し話題を呼んでいる。社会問題をこれでもかと盛り込み、文学の感性でひもといていく一方で、読めば指のうずきと脳にカーッとくる熱さを仮想体験させられるガチのゲーマー小説でもある。この奇跡的融合の背景には、「救う」という「ポスト伊藤計劃」への解 「自分は生まれてこないほうが良かったのではないか?」その思想は古代から存在が知られるものだったが、コロナ禍や地球温暖化の拡大などの不安により増幅され今や世界的なムーブメントとなっている。新潮ミステリー大賞出身の荻堂顕は、受賞後第一作となる『ループ・オブ・ザ・コード』で反出生主義に挑んだ。第七回
ゲスト/岩田徹さん◇書店員が気になった本!の著者と本のテーマについて語りまくって日々のモヤモヤを解きほぐしながらこれからの生き方と社会について考える対談◇第18回
 日本の書店がどんどん減り続けている。一方で、店主のこだわりの詰まった、小さくても個性豊かなお店が少しずつ増えてきているのも事実だ。ベストセラーや新刊だけでなく、思いがけない本との出会いがあり、そこでしかできない体験があるからこそ、私たち読者は今日も書店に向かうのだ。その体験の仕掛け人である書店員は、日々何を考え、読者
白岩玄さん『プリテンド・ファーザー』
子どもに対してやったことが家族を作るんだという思いに辿り着きました 現代男性の生きづらさや価値観の変化を小説やエッセイで綴ってきた白岩玄さん。新作『プリテンド・ファーザー』でもまた、二人のシングルファーザーの姿を通して、今の時代に私たちが考えなければならない諸問題を丁寧に浮き上がらせていく。そのなかで著者自身が気づいた
著者の窓 第20回 ◈ 鈴木エイト『自民党の統一教会汚染 追跡3000日』
 今、日本中が注視している統一教会と政治の問題。この教団を二十年にわたって取材してきたジャーナリスト・鈴木エイトさんの著書『自民党の統一教会汚染 追跡3000日』(小学館)には、これまで知られてこなかった自民党と統一教会の関係が詳細に明かされています。第二次安倍政権下、自民党が教団に近づいたのはなぜか? 安倍元首相暗殺
荻堂 顕『ループ・オブ・ザ・コード』
「ポスト伊藤計劃」への解 「自分は生まれてこないほうが良かったのではないか?」その思想は古代から存在が知られるものだったが、コロナ禍や地球温暖化の拡大などの不安により増幅され今や世界的なムーブメントとなっている。新潮ミステリー大賞出身の荻堂顕は、受賞後第一作となる『ループ・オブ・ザ・コード』で反出生主義に挑んだ。第七回
ゲスト/ツレヅレハナコさん◇書店員が気になった本!の著者と本のテーマについて語りまくって日々のモヤモヤを解きほぐしながらこれからの生き方と社会について考える対談◇第17回
 コロナ禍でがらりと変わった、わたしたちの食生活。外食が制限され、孤食や黙食が推奨され、〝マスク会食〟なる新しいマナーまで生まれた。以前のように大勢でワイワイと食事を囲むことは難しくなったけれど、嘆いてばかりはいられない。苦境に立たされている飲食店も、良い店ほどタフに挑戦を続けているとツレヅレハナコさんは言う。〝美味し
荻堂顕さん『ループ・オブ・ザ・コード』
世界自体がどんどん〝清潔〟を求めるようになっている 二〇二〇年にデビューを決めたばかりの新鋭が、驚きの巨編を上梓した。荻堂顕さんの『ループ・オブ・ザ・コード』は近未来を舞台に、すべてが〈抹消〉された国で発生した謎の奇病と、テロリストとの攻防が描かれる。今の時代に通じる問題を内包したエンタメ巨編が生まれるきっかけとは。
荒木あかね『此の世の果ての殺人』
謎の魅力 今年五月、ミステリーの老舗新人賞として知られる江戸川乱歩賞に荒木あかね『此の世の果ての殺人』が選出された。二三歳七ヶ月での受賞は、一九五四年創設の同賞において史上最年少だ。本作は、探偵&助手が連続殺人事件の謎を解く本格ミステリーである。ただし物語の舞台は、人類滅亡が決定付けられた世界だ。 『地上最後の刑事』か