書店員さん おすすめ本コラム

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週末は書店へ行こう!
 主人公の愛衣は、嘘や隠し事を〝匂い〟で感じ取ってしまう特異体質……だなんて、生きていくのがさぞ辛かろうな。相思相愛の恋人やツーカーの仲の親友でも、時には本音を言えない事はあるだろう。しかし彼女には、それが〝匂って〟しまうのだ。
 社会科の選択科目は「政治・経済」だった私にとって、歴史の授業は主に内職または睡眠に充てられた。本を読み、その登場人物を愛し、ストーリーを追いかけるのは何よりも好きだった少女が「歴史」にハマらなかったのは、ひたすら「点」を暗記するだけの作業に楽しさを見いだせなかったからだろう。
週末は書店へ行こう!
 この世の男社会を、くるっと男女反転させてしまった小説が誕生した。なるほど、男女格差を正面から斬り込んでいくよりも、見えてくるものがクリアになる。
週末は書店へ行こう!
 社会科の選択科目は「政治・経済」だった私にとって、歴史の授業は主に内職または睡眠に充てられた。本を読み、その登場人物を愛し、ストーリーを追いかけるのは何よりも好きだった少女が「歴史」にハマらなかったのは、ひたすら「点」を暗記するだけの作業に楽しさを見いだせなかったからだろう。
 堂場瞬一作家デビュー20周年を記念したサイトにアンケートを提出したのは今年の春でした。その中で〝Q・こんな作品を読んでみたい〟との設問があり〝A・高校野球モノ。ありきたりかもしれませんが、堂場さんが書く高校野球はちょっとワクワクします〟と書いたところすぐに編集さんから返信があり「高校野球モノ、出しますよ」と。
 不幸の香りがする男性が好きだ。どことなく影のある人に惹かれるのだ。品行方正、清廉潔白というよりも、少し悪そうなほうがいい。シャツのボタンを一番上まできっちりとめている優等生よりも、学ランの下から赤いトレーナーが見えている不良っぽい子を。
山中さん小説丸_目利き書店員のブックガイド_バナー
人生でいちどくらい、壮大な陰謀の渦に巻き込まれて、「この国の危機を救えるのは俺だけ…だと…!?」とか「ああっ!黒幕はお前か…!」とか死にそうになりながらいってみたい。ジェームズ・ボンドやイーサン・ハントを栄養分にすくすく想像力を育ててきた私は、よくそんなふうに夢想する。
週末は書店へ行こう!
『生命科学での名声など、私にはまったく意味のないものだったんだ。ノーベル賞にも興味ない。ワトソンやクリックではなく、私は綾辻行人になりたかったんだ』(『硝子の塔の殺人』より、神津島太郎の発言)「館もの」――ミステリファン、とりわけ本格ミステリファンにとっては、何か特別な響きのある言葉だ。
週末は書店へ行こう!
 いやはや、この人の手にかかると、馴染みの物語がまるで違った顔を覗かせる。「あっ! そういう事だったのか!」という驚嘆は、ありふれたミステリー小説の比ではない。行間に秘された意味を掘り起こし、噛み砕いて案内する手腕は、一頭地を抜いている。
この世の夜の底で
 崩壊を迎えたばかりの風景の中、瓦礫を背景に浮かぶ一つの林檎。誰かが思いつきで描き加えたような赤色は、均衡を失った眺めには不似合いな、日常そのものの色だった。私はなにか信じ難い気持ちでその林檎を拾い上
未来はすぐそこに
 東京オリンピックが決まった時、2020年は少し先の未来の気分だった。しかし、あっという間にそれは目前に迫っていて、未来は、もうすぐそこにあると実感。今回は、近未来を舞台にした小説をご紹介。 ・『キッ
誰かを支えたくなる本
 新年、今年は何と4社も神様に挨拶に出向いた。抱負は短く2文字で「利他」。育休から復帰して約2年が経過し実感を伴って気づいたのは、職場でも家庭でも私は多くに支えられて生きているということだ。私を助け支
なぜこの本が好きなのだろう? 好きな本について考える!
 好きな本ってどこが好きで、〝好きな本〟となりますか? 自分の好きな本について考えると、より読書が楽しくなると思いませんか? 『麦の海に沈む果実』 恩田陸
びっくり保証付き。びっくり箱をどうぞ!
「これはびっくり箱です、びっくりして下さいね」。そう言って箱を手渡された時、あなたはうまくびっくり出来るだろうか。ミステリー小説を紹介する行為も、実はこれと同じではないかと思う時がある。やれ叙述トリッ
日向ぼっこのお供に
 春と言い切るにはまだ寒さの残る三月。春の気配を感じながら陽の光に温められた窓辺でのんびり読むのにぴったりな三冊をご紹介します。 『マリアさま』いしいしんじ
書店員コラム「小さな本棚から」
 生きているもの以外は、ただはっきりと死んでいる。ティム・オブライエン『本当の戦争の話をしよう』は、作者が自らの従軍体験を基にベトナム戦争でのアメリカ兵を描いた短編集だ。そこに英雄はおらず、華々しき死
書店員コラム「読んで感じたいアートの世界」
 人が芸術に憧れるのは、およそ形を持たない感情や感動に形や音や色彩があたえられ、その奇跡に感動するからかもしれない。芸術の秋。絵画や音楽・芸術に関する本を選んでみました。 ①『美しき愚かものたちのタブ
つめたい空気の中で読む静けさと陰りに満ちた本たち
 秋の気配が見え隠れしだす夏の終わり頃、暑さが苦手な私は一刻も早く涼しさを掴まえようとして、静けさや陰りに満ちた小説を手に取りがちだ。現実世界では出勤時はまだまだ汗だくでも、小説の中の風景を思い浮かべ