話題作、読んで観る?

◉話題作、読んで観る?◉ 第50回「流浪の月」
 2020年の「本屋大賞」を受賞した凪良ゆうの小説『流浪の月』を、『悪人』『怒り』などで知られる李相日監督が映画化。ネット上での中傷が続くデジタルタトゥーや家庭内暴力によって居場所を失った男女の姿を、いっさいのケレン味を排して描いている。更紗(広瀬すず)は10歳のときに女児誘拐事件に遭った被害者としてのトラウマを抱えて
◉話題作、読んで観る?◉ 第49回「死刑にいたる病」
 日本ホラー小説大賞読者賞を受賞した『ホーンテッド・キャンパス』で知られる櫛木理宇による、長編小説『死刑にいたる病』の映画化。『孤狼の血』で鮮烈なバイオレンス描写を見せた白石和彌監督が、死刑が確定している連続殺人犯と彼に魅了された若者との危険な関係をスリリングに描いている。中学までは優等生だった雅也(岡田健史)だが、今
◉話題作、読んで観る?◉ 第48回「やがて海へと届く」
 旅行中に東日本大震災に遭遇した体験を持つ彩瀬まるの小説を、『四月の永い夢』がモスクワ国際映画祭国際批評家連盟賞などを受賞した中川龍太郎監督が映画化。大切な人を失った女性が、喪失感を克服していく姿を描いている。ダイニングバーで働く真奈(岸井ゆきの)は、大学時代の親友・すみれ(浜辺美波)のことが忘れられない。すみれは3年
◉話題作、読んで観る?◉ 第47回「ザ・ユナイテッド・ステイツ vs. ビリー・ホリデイ」
 ジャズシンガーとして、1930年代〜50年代に活躍したビリー・ホリデイの伝記映画。公民権運動の歴史を描いた『大統領の執事の涙』のリー・ダニエルズ監督が、英国人作家のヨハン・ハリが執筆した『麻薬と人間 100年の物語』の第一章「アメリカ vs. ビリー・ホリデイ」にインスパイアされ、ドラマ化した。ビリー・ホリデイの代表
◉話題作、読んで観る?◉ 第46回「クライ・マッチョ」
 91歳になるクリント・イーストウッドの主演・監督作。サスペンス映画『恐怖のメロディ』で監督デビューしたイーストウッドにとって、40本目となる監督作だ。『ダーティハリー』などのアクション映画でタフガイを演じてきた彼らしい、男くさいロードムービーとなっている。イーストウッドが演じるのは、かつてロデオ界のスターだったマイク
◉話題作、読んで観る?◉ 第45回「私はいったい、何と闘っているのか」
 お笑い芸人のつぶやきシローが2016年に刊行した同名小説の映画化。一家の大黒柱として働く中年男性の空回りしがちな日常生活を、コミカルに描いたホームドラマとなっている。主人公の春男(安田顕)はスーパーマーケットの万年主任。40歳を過ぎても店長になれずにいるが、上田店長(伊集院光)から「春男はこの店の司令塔だ」と信頼され
◉話題作、読んで観る?◉ 第44回「ずっと独身でいるつもり?」
 写真集『Sincerely yours…』が60万部を超えるベストセラーとなった、元TBSアナウンサー田中みな実の初主演映画。原案・雨宮まみ、原作・おかざき真里の同名コミックを、作家としても活躍するふくだももこ監督が映画化した。まみ(田中みな実)は望んでいたライターという職業に就き、充実した生活を送っている。だが、
◉話題作、読んで観る?◉ 第43回「そして、バトンは渡された」
 2019年に「本屋大賞」を受賞した瀬尾まいこのベストセラー小説の映画化。バトンリレーのように、次々と親が替わり、家庭環境が変わっていくことになる主人公を、永野芽郁が演じている。本作にはさまざまな親たちが登場するが、それぞれ問題を抱えている。水戸さん(大森南朋)は自分の夢を叶えるために、家族を残してブラジルへと渡った。
◉話題作、読んで観る?◉ 第42回「護られなかった者たちへ」
〝どんでん返しの帝王〟の異名を持つ人気作家・中山七里が「河北新報」に連載した小説の映画化。『64 ロクヨン』『友罪』などで知られる瀬々敬久監督が、福祉制度だけでは救うことができない格差社会の闇に迫った社会派ミステリーに仕上げている。
◉話題作、読んで観る?◉ 第41回「鳩の撃退法」
 直木賞作家・佐藤正午が5年がかりで書き上げた上下2巻ある長編小説の映画化。佐藤作品は『永遠の1/2』『ジャンプ』『身の上話』などが映像化されており、本作は5本目の映画となる。主人公となるのは、女にもお金にもだらしない作家崩れの津田伸一(藤原竜也)。かつて直木賞を受賞し、天才作家と呼ばれたのは過去の栄光。今では食い
◉話題作、読んで観る?◉ 第40回「キネマの神様」
 原田マハの同名小説を、「男はつらいよ」シリーズの山田洋次監督が映画化。ギャンブル依存症の父親に振り回される家族という設定は同じだが、熱狂的な映画マニアの父親から、かつては映画監督を志していたものの挫折した男へと、大きく脚色されている。競馬、麻雀好きなゴウ(沢田研二)は借金を重ね、妻の淑子(宮本信子)は困り果てていた。
◉話題作、読んで観る?◉ 第39回「Arc アーク」
 中国出身の米国人作家ケン・リュウのSF短編小説『円弧 アーク』を、『愚行録』『蜜蜂と遠雷』の石川慶監督が映画化。〝不老不死〟をテーマにした異色ドラマに仕立てている。17歳のリナ(芳根京子)は生まれて間もない息子を残して、実家を出た。ダンサーとして流浪の生活を送っていたリナだったが、エマ(寺島しのぶ)に拾われて「ボディ
◉話題作、読んで観る?◉ 第38回「いのちの停車場」
 現役の医師・南杏子の医療小説を、『孤高のメス』『八日目の蝉』の成島出監督が映画化。122作目の映画出演となる吉永小百合が、初めて医師役に挑んでいる。白石咲和子(吉永小百合)は東京にある救命救急センターに勤めるベテラン医だったが、センター内で起きたトラブルの責任を負い、退職する。咲和子の新しい職場は、故郷・金沢市にある
◉話題作、読んで観る?◉ 第37回「ノマドランド」
 ノマドと呼ばれる新しい生き方が注目を集めている。本来は遊牧民を意味していたノマドだが、米国ではリーマンショック以降に家賃の支払いに困窮し、トレーラーハウスやワゴン車で暮らす人が増えつつある。そんな現代の遊牧民たちの生活を描いたのが『ノマドランド』だ。
◉話題作、読んで観る?◉ 第36回「騙し絵の牙」
 映画『罪の声』が好評だった作家・塩田武士が俳優・大泉洋をイメージして執筆したミステリー小説を、『桐島、部活やめるってよ』『紙の月』を手掛けた吉田大八監督が大胆な脚色を加えて映画化。ネット文化の台頭によって売り上げが伸び悩む出版業界を舞台に、さまざまな雑誌を渡り歩いてきた口八丁な編集者が、奇想天外なアイデアで起死回生を
 ロックバンド「神聖かまってちゃん 」の元マネージャーとして知られる劔樹人の自伝的コミックエッセイの映画化。『愛がなんだ』をスマッシュヒットさせた今泉力哉監督が、むさ苦しいアイドルオタクたちの青春を笑いの中に愛情いっぱいに描き出している。
◉話題作、読んで観る?◉ 第34回「すばらしき世界」
脚本・監督:西川美和/出演:役所広司 仲野太賀 六角精児 北村有起哉 白竜 キムラ緑子 長澤まさみ 安田成美 梶芽衣子 橋爪功/配給:ワーナー・ブラザース映画 2月11日(木)より全国公開映
◉話題作、読んで観る?◉ 第33回「私をくいとめて」
 綿矢りさ原作、大九明子監督のスマッシュヒット作『勝手にふるえてろ』に続く、タッグ作第2弾。のんを主演に迎え、アラサー女子の「おひとりさま」ライフを赤裸々に描いている。都内で暮らす黒田みつ子(のん)は、31歳になる独身OL。職場ではなるべく目立たないように過ごす一方、休日は「ひとり焼肉ランチ」「ひとり日帰り温泉」などの