アルテミスの涙

「推してけ! 推してけ!」第12回 ◆『アルテミスの涙』(下村敦史・著)
評者・今村昌弘(作家)この病室で、何かが起きた。それが最大の問題だった。 書評は、毎度のようにジレンマに陥る仕事だ。できることなら何も知らぬまま本を手にとってほしいと願いつつ、多少の内容を明かさないことには魅力が伝わらない。この物語はある私立病院に勤める産婦人科医、真理亜の視点で幕を開ける。ある夜当直についていた真理亜
下村敦史『アルテミスの涙』
20作目 『闇に香る嘘』(講談社)で第60回江戸川乱歩賞を受賞してデビューしてから早くも7年。『生還者』(講談社)、『真実の檻』(KADOKAWA)、『黙過』(徳間書店)、『刑事の慟哭』(双葉社)、『悲願花』(小学館)、『同姓同名』(幻冬舎)、『ヴィクトリアン・ホテル』(実業之日本社)等々、各社で警察小説や医療ミステリー、山岳ミステリー、冒険小説と様々なジャンルの作品を書いてきました。