増島拓哉

思い出の味 ◈ 増島拓哉
 中学生の頃、僕は近所の個人塾に通っていた。五教科を全て一人で教える先生は、これまでの人生で出会った人の中で最も頭が良く、最も怖い人だった。数学の問題を間違えると、「こんなもんは猿でも解ける」と罵られ