光であることば

若松英輔「光であることば」第6回
知ると識る──自由について Ⅰ 自由とは何かを明言するのはむずかしい。たとえば、自由の定義とは何かとたずねられても、答えに窮する人も少なくないだろう。状況は思想家と呼ばれる人たちにおいても同じで、自由論は、古くから、そして今もなお、探究され続けている永遠の主題の一つになっている。だが、不自由とは何かと聞かれたらどうだろ
若松英輔「光であることば」第5回
感じるものの彼方へ 初期ドイツ・ロマン派を象徴する人物の一人にノヴァーリスがいる。小説『青い花』の作者といった方がよいかもしれない。本名はフリードリヒ・フォン・ハルデンベルクという。一七七二年に生まれ、一八〇一年、二十八歳で世を去った。
若松英輔「光であることば」第4回
なぜ、物を書くようになったのか。若松さんにとっての「言葉」体験とは── 書くことの爆発 幼稚園に通うのが嫌だった。そのころから集団行動が苦手だった。それでもどうにか卒園できたのは、その教育方針がある特殊なものだったからかもしれない。カトリック天使幼稚園という名前のとおりの場所で、教会が併設されていた。
若松英輔「光であることば」第3回
詩を書くことでいのちの燈火を燃やし続けた若松さんにとって「詩歌のちから」 とは── 静寂の音信おとづれ  世の人々は悲しむ者を励ます。悲しむことは不幸である。早く悲しみを乗り
若松英輔「光であることば」第2回
二度目の緊急事態宣言発令直後に若松さんが書く「死」のこと、人生における「居場所」のこと―― 人生の門  悲しみや苦しみを生きるとき、まったく励まされないのも寂しいのかもし
若松英輔「光であることば」第1回
混迷の時代をどう生きるべきか――若松英輔さんが綴る明日を照らすことば よろこびについて  人は、よろこびがなくては生きていけない。からだが水を必要とするように、心はよろこ