文芸ニュース
創設から75年、歴史ある日本推理作家協会賞にこのたび翻訳小説部門が加わることになり、今年より記念すべき試行第1回が始まります。その候補作5作品が発表されました。日本推理作家協会賞 翻訳小説部門 試行第1回候補作(翻訳者アイウエオ順・敬称略) 『WIN』ハーラン・コーベン 田口俊樹(小学館) 『1794』『1795』ニ
アフガニスタンの女性作家たち18名がペンを執り描いた23の短篇集『わたしのペンは鳥の翼』(古屋美登里訳)。原書「MY PEN IS THE WING OF A BIRD」が2022年2月に英国で刊行されるという情報を担当編集者の私が聞いたのは、その前年の秋、タリバンによる首都カブール制圧が報じられたほんの少し後でした
木村拓哉さん主演で早くも話題沸騰! シリーズ累計110万部突破の『教場』シリーズのドラマ化を記念して、特設サイトが開設されました。『教場』『教場2』を一冊丸ごと無料で読める特典や新刊の情報はもとより、オリジナルハイチュー、特製タンブラーのプレゼントキャンペーンなど企画が盛りだくさん。ドラマ化を前に期待が高まりますね。
作家・伊集院静さんのエッセイ集『旅行鞄のガラクタ』の刊行を記念して、昨年12月から開催されている「伊集院静 旅行鞄のガラクタ」展。ご好評につきこのほど、2月28日(火)まで会期の延長が決定しました。会場には、本書に登場するスペイン、フランス、スコットランド、エジプト、中国など、世界各地の旅先から作家が持ち帰った品々が
全国の書店員さんの投票によって、「いちばん! 売りたい本」が選出される本屋大賞。今年も10作のノミネート作品が発表されました。その1作に町田そのこさんの『宙ごはん』が選ばれました。『宙ごはん』に投票してくださった書店員のみなさん、ありがとうございます。ほかにも以下の9作品がノミネートされています。『川のほとりに立つ者
ソウルはおそらく十度目くらいの編集かしわばらです。慣れたはずのこの場所も、コロナ禍以後ははじめてとあって、少し緊張していました。が、文学トンネの歓迎のおかげもあってすぐに街に、人に、馴染むことができました。やっぱりこの活気いいなぁ、と胸を高鳴らせつつ、9月23日の村田沙耶香さんとチョン・セランさんの対談日を迎えました
はじめまして。いよいよ今週金曜日に発売となるアンソロジー『絶縁』の編集担当かしわばらのお手伝い編集者です。村田沙耶香さん、ウィワット・ルートウィワットウォンサーさん(福冨渉さん訳)、ラシャムジャさん(星泉さん訳)、グエン・ゴック・トゥさん(野平宗弘さん訳)の作品を担当しました。村田さんとは長くお付き合い(朝からお酒を
日韓同時刊行に向けて、とにもかくにも走り出しました。通常の翻訳出版は、完成した本がまずあって、あたりまえですが確定したテキストを他国向けに翻訳していきます。今回は進行中のテキストを、(日本語から韓国語に)翻訳していくわけで、日本語版のゲラに疑問や修正があるたびに韓国側に共有しなければなりません。ましてや日本語になる前
作家・伊集院静さんの最新エッセイ集『旅行鞄のガラクタ』が、本日(2022年11月28日)発売されました。伊集院静さんといえば、先ごろミュージシャンの桑田佳祐さんが伊集院さんの自伝的随想『なぎさホテル』と同名タイトルの新曲をベストアルバム『いつも何処かで』に書き下ろしたことでも話題になったばかり。伊集院さんの『なぎさホ
契約書づくりは難航しましたが、ジタバタするうちに突破口も見えてきました。といっても、私がレベル・アップしたわけではありません。まずは、迷走する私の姿を見かねた社内の人間が、ある方を紹介してくださいました。関連会社に籍を置く米国人女性Tさんです。英国出版社にて契約業務に携わっていた輝かしい経歴をもちながら、私の初歩的な
前回、「絶縁」アンソロジーに参加する9名を紹介しました。ようやくここまできました。あとは原稿を待つだけ、めでたしめでたし、ほぼ完成じゃん、と一瞬たりとも思った私は、その後、本当の地獄を知るのでした。作家との契約問題です。他業界の方に話すと驚かれますが、日本の出版界は社内で企画が通っても著者と出版社の間で契約書が交わさ
翻訳者の皆さんの推薦のもと、実際に編集部で作品を読み作家を選んでいきました。結果、ご執筆いただくことになった9名のみなさんをご紹介します! 村田沙耶香 1979年生まれ。2003年、初めて投稿した小説「授乳」で群像新人文学賞優秀作を受賞してデビュー。2009年『ギンイロノウタ』(新潮社)で野間文芸新人賞、2013年『
村田沙耶香さんから「痺れるテーマですね!」と、それこそ痺れるリアクションをもらった私たちは、さっそくご本人に面会を申し込みました。あるホテルの喫茶ラウンジでのこと。村田さんに企画趣旨をお話しすると、とても面白がってくださいました。そのシーンを思い出すとき村田さんに後光が差していたような絵が浮かびます(単に日当たりがよ
大好評発売中の『今夜、ぬか漬けスナックで』(古矢永塔子著)は、瀬戸内海に浮かぶ小豆島を舞台にした、心温まる家族小説。平野レミさんと上野樹里さん母娘が推薦してくださっていることや、作中に登場するおいしそうなぬか漬けの描写を読んで「ぬか漬けを始めた」という人が続出するなど、話題を呼んでいます。こちらのページでは、発売前より
村田沙耶香さんから「痺れるテーマですね!」と、それこそ痺れるリアクションをもらった私たちは、さっそくご本人に面会を申し込みました。あるホテルの喫茶ラウンジでのこと。村田さんに企画趣旨をお話しすると、とても面白がってくださいました。そのシーンを思い出すとき村田さんに後光が差していたような絵が浮かびます(単に日当たりがよ
日本人作家と韓国人作家の共作企画はできまいか。そんなゆる〜い提案に対して、チョン・セランさんからの返信メールは、驚くべきものでした。まずは冒頭、セランさんが構想中の原稿を多く抱えていること、そして日本側の作家も同じく多忙であるだろうということが丁寧に説明されていました。やはり断られるのかな。続きに目をやると、「むしろ
はじめまして、『絶縁』という謎のアンソロジーを担当した編集者です。アジア9都市9名が参加するアンソロジー、そして日韓同時刊行!――と銘打つ本書をこれから紹介したいのですが、いきなりそう煽っても、「なんじゃそれ」感がただよいますよね。大前提として、日本に入ってくる翻訳書は、現地で出版されたものの翻訳がほとんどであり、本
村田沙耶香さん、チョン・セランさんをはじめ、アジアを代表する作家9名によるアンソロジー『絶縁』が12月16日、小社から刊行されます。全編ほぼ書き下ろし、そして日韓同時刊行という前例なきプロジェクトの詳細はこちらから。また、この作品は Amazon オーディオブック Audible にて、三浦透子さん、古川琴音さんをは