HKT48田島芽瑠の「読メル幸せ」第2回

HKT48の田島芽瑠の読メル幸せ

第2回


こんにちは、田島芽瑠です。

久しぶりに単行本を買いました。

単行本は私にとってちょっと大人なイメージ。
春まで学生だった私にとってそんなに頻繁に買えるお値段じゃないから、文庫ばっかりになってしまうけど
単行本も好きなんです。

だから、本屋さんで単行本コーナーに行った時はいつもと違うワクワク感がありました?

 

単行本の一番の特徴は、新しい事だと思います!
まずは単行本からで、それから文庫になるケースが大半だし、文庫になると文が変わったりと色々ありますからね。

あと、大きいからかもしれないけれど
私の一冊!! 感が好き。
伝わるかな(笑)
ずっしり重い分、本を買いました感がある。

表紙も綺麗で、惚れ惚れしますよね!
コレクションにしたいくらい。
今回の本もパッと表紙に目がいって手に取ったんです。

 

今回、私がご紹介する本は

今村夏子先生の『星の子』です。
 

meru

 

2018年本屋大賞にもノミネートされた作品。

味わった事のない世界観。
不思議な感覚がずっと離れませんでした。

どんでん返しとかイヤミスな感じではない……とも思うのだけど
何かくるんじゃないかってドキドキ感が離れなくて
一気に読んでしまう作品。

最初のはじまりから好き!!
どんな話になるか想像できない感じが気になって買ったんです。

なんだこの感じ! なんだこれ! ってなる。

主人公の女の子は病弱だった。
そんな自分を治すために家族は必死に、ありとあらゆる手段を試して、ついにある事に辿り着く。
そこからゆっくりとズレが生じて
親が多くの人の目からすれば普通じゃないものを信じはじめ、世間から離れていくものや違和感が増えていった。

親が信じてるものは、必然的に子供も信じてしまう。
でも時に、それは最初だけであって
子供が何かに気付いた時にどうするかは自分次第。
全ての人間が間違っているとも正しいとも思えない話だったな。

「信じる」とは何か。
信じるって難しい。信じ続けることはもっと困難なことで……
信じるって何だろう。何が良い形なんだろうって考えちゃいました。

この本のテーマは変わらないけれど、一つの出来事を重点的に掘り下げるというわけではなく、色んな事に触れていく感じでした。

だからこそ、想像することが凄く大切に感じる。
 

meru

 

⚠︎ここから少しネタバレします。

ネタバレしたくない方はそっと閉じてください。
そして、本を読んだ後に私のこの文章の続きを是非読んでみてください♪

でも、この物語は読者に考えてみてねってお任せされている部分が多いから、たとえネタバレをしてから読んでも100%楽しめると思います。

私の考えもアリだけど、自分はこうだなーって思うと思います。
それくらい色んな考え方ができる作品なんです!

 

私が衝撃を受けたのは、この物語のラストでした。

 

最初は、え? もう終わり? どういうこと? って頭がこんがらかりました。

著者は何一つ言葉として答えを出してない。

でも、もうヒントはこれまでの話に隠れていて、
後は自分で考えるんだってワクワクしました。

ラストは主人公が両親にほっぺたがくっつくぐらい強く抱きしめられながら、流れ星を見るシーン。

まず、なんでほっぺたがくっつくぐらい強く抱きしめあってるのかなって考えたんです。

そんなことなかなかしないし、どういう意味なんだろうと。
親と子供が主役のこのお話の最後に、著者は何を伝えたかったのだろうか。

その時、ふと頭に浮かんだ言葉に私は自分で納得したんです。

絆なんだ……と。
切っても切れない絆。一種の縛り。
そんな親子関係を表す描写だったのかなと私は感じました。

あともう一つ、流れ星を見るシーン。

どうして同じ場所にいるのに見つけられないんだ! って思ってた……

これもヒントだったんだと読み返して気付いた時
ちょっとゾクッとした。色々な意味で。

私が気付いたきっかけの言葉は
「こうやって、ちーちゃんと同じ方角見てれば見えるかな……」と父親がつぶやくところ。

同じところを見ても、見えないということ。
もう……これが全てを物語ってる。

あの後、どうなったのだろうか。
家族はどんな道に進み、主人公は何を選んだのかな。

ただ、幸せになってくれればいいなと思う。

主人公も家族もみんなみんな。

幸せの中身はそれぞれ違うかもしれないけれど、一人一人が幸せならそれでいいなって。

そう思わせてくれるくらい、愛に溢れたあったかい家族だった。

 

この本を読み終わった後に、すぐにでも意見交換会を開きたいと思ったぐらい、みんなの考えを聞きたくなりました!
きっと沢山の考え方、感じ方があるでしょう。

もしよかったら、感想を聞かせてください。

良い本の旅を。田島芽瑠でした。
 

meru

 

 
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