書店員さん おすすめ本コラム
多様性社会を生き抜く。
明林堂書店南佐賀店(佐賀) 本間 悠さん
「これセクハラじゃん」何気なく見ていたテレビに向かって、中学三年生になる息子がそんな事を言う。ふくよかな体型の女性が、そのことを周囲にイジられている場面だった。イジられている当人を含め、画面の中の人たちは、みな楽しそうに笑っている。息子はテレビをつまらなそうに一瞥すると、手持ちの端末からYouTubeにアクセスした。
アイルじゃないよ、アイスだよ。
旭屋書店新越谷店(埼玉) 猪股宏美さん
突然ですが私、アイスランドが大好きです!とにかく自然のパワーに圧倒される、火山と氷河の国アイスランド。ここ数年、日本からのツアー客も増えてきているものの、まだ知名度が低いのか、よくアイルランドと間違えられる国アイスランド。今回はそんなアイスランドにまつわる本を紹介します。
忙しくて時間がなくても読みたくなってしまう作品
八重洲ブックセンター京急百貨店上大岡店(神奈川) 平井真実さん
最近1日の終わりが本当にあっという間で、起きてから仕事に行き、仕事を終えて自宅に帰ってきたらもう日付が変わっており、今日なにしてたっけ私……なんてこともしばしば。学生時代、あんなにもてあましていた時間はどこにいったの?
「言えない」ことと「言ってしまった」こと
三省堂書店そごう千葉店(千葉) 矢澤真理子さん
思っていても言わずにいること、逆に思わず言ってしまったこと……ふとした瞬間に思い出すことはありませんか? そんな気持ちに心当たりのある方にぜひお薦めしたい三冊をご用意しました。読みながら、あなたにとって大切な誰かが思い浮かんでくること必至です。
からの心を満たすもの
未来屋書店石巻店(宮城) 恵比志奈緒さん
亡霊が、自らの骸を引き摺って歩いている。そんな心境でいた一〇代の頃、拠り所にしていた書店でふと手に取ったのが梶井基次郎の『檸檬』であった。どのような作品かと頁を捲るうち、表題作の一文が目に留まった。それは「私」が幼き日に嘗めてみた硝子のおはじきの味覚、甘美な思い出の吐露であった。
夏こそ本の世界へトリップしよう
紀伊國屋書店新潟店(新潟) 山崎容子さん
夏、日差しが和らぐ夕方からのチルタイム。敢えてテレビを消して、流す音楽は穏やかに、扇風機のそよ風を感じながら、キリリと冷やしたビールを片手に読書するのが私のオススメ。読後の爽快感が心地よい3冊を選んでみました。
日常の中に宿る美しさを伝える〈物語〉
喜久屋書店倉敷店(岡山) 三玉一子さん
物語を読む頻度が以前に比べて随分少なくなっていることに気づいた。育休から復帰して一年が経った。時短勤務のため早送りで業務を終え、消化不良の気持ちを振り切って保育園へ。夕飯の支度と家事諸々を片づけて九時頃子供と布団に入り、目が覚めたら朝、という日も少なくない。いやむしろ多い。そうした生活のリズムにもこの一年で慣れ、そっと本のページを開く時間も戻ってきた。
ミステリかぶれもビックリ!
ジュンク堂書店三宮駅前店(兵庫) 荒木遥香さん
ミステリばかり読んでいると途中で犯人がわかってしまったり、伏線に気付いたりと展開が読めてしまい残念に思うことはありませんか?そんなミステリかぶれを吹き飛ばしてくれる本をご紹介します。『翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件』 麻耶雄嵩 こちらはメルカトル鮎という探偵が奇妙な事件を解き明かす新本格派ミステリです。
よみがえれ青春! 大人にも沁みる部活動小説
明林堂書店南佐賀店(佐賀) 本間 悠さん
この春、上の娘は中学校に入学した。真新しい制服に身を包み、毎日訪れる初めての瞬間を思う存分楽しんでいる彼女は、我が子ながらにキラキラと眩しい。目下の関心事は部活動で、友人たちと見学やら情報収集やらに余念がないようだ。
爽やかだけが青春じゃない!
旭屋書店新越谷店(埼玉) 猪股宏美さん
青春。アオハル。 私個人の実体験はまぁ置いておくとして、青春と聞くと何となく爽やかな友情だったり恋愛だったりのイメージがあるのですが、皆さんはどうですか? 爽やかなキラキラした青春モノももちろん好きですが、今回は「爽やかだけが青春じゃない!」三冊をご紹介します。