みんなのレビュー >>>『夢探偵フロイト』


サナギさん ★★★★★

悪夢の中の怪物に殺された……?
大学の片隅に集結した風変わりな三人が、大真面目に悪夢の謎を解き明かす。たどり着いた先には、思いもよらない真実があった!
いつの間にか物語の中に没入してしまう。コレ、最後の最後まで目が離せません。


maririさん ★★★★★

悪夢の連鎖を終わらせる!
夢探偵フロイトが謎の連続死事件に挑む!!
夢科学研究所に集う頭脳明晰風路教授、コミュ障オタクのオタ森、気分で髪色を変えるあかね。
彼等のコミカルなやり取りと迫り来る恐ろしい悪夢の描写、謎が謎を呼ぶミステリー構成のバランスが絶妙である。
可視化される悪夢には背筋が凍り、徐々に明かされる事件の真相は驚愕のラストへ駆け抜けた!
順次提示される伏線を集めれば、読者は探偵より先に悪夢の正体にたどり着けるかもしれない。
難解な事件に立ち向かい一回り成長した彼等が向かうのは、、?
続編が待ちきれない!!


maririさん ★★★★★

私を悪夢から救って、、
夢科学研究所のメンバーが可視化される夢の謎を解き明かすホラーミステリー!
序盤コミカルな彼等のやり取りから始まり背筋が凍るほど恐ろしい悪夢の描写、徐々に明かされる事件の真相への辿りが絶妙なバランスで展開する。
そして個性豊かな探偵達が力を合わせ事件解明に挑む姿は非常に爽快だ。
迫り来る恐怖が導く驚愕の結末。
ひと時も目が離せない珠玉の一冊!!


ぷくまるこさん ★★★★★

無意識で見ている夢が本当は何かを暗示していたり、忘れている記憶に繋がっているのかと思った時点で一気に親近感が湧き、物語に引き込まれていきました。切なさ、遣る瀬無さの中であっても、人の温もりを感じられる物語でした。


麦子さん ★★★★

フロイト教授の陰がある知的な魅力と、ヲタ森のコミュ障だけど天才的な映像製作能力。それにあかねちゃんという楽観的かつ活発な女の子が加わることで、読者に詳細を説明していく構図で読みやすかったです。悪夢を実体験しているような気分になる臨場感のある描写にゾクッとしました。それでも続きが気になって、一気に読んでしまいました!ミステリー好きにもホラー好きにもオススメしたい一作です。個人的にはフロイト教授になにがあったのか気になります。


さちさん ★★★★

誰かの死に、これほど寄り添い胸を打たれた小説はありませんでした。単なる推理や科学を超えた、ドラマがここにはあります。思わず背中がゾワリとしたかと思えば、仲間たちの会話にぷっと吹き出してしまったり。高いエンターテイメント性に驚きです!


rikuさん ★★★★★

「夢探偵フロイト—マッド・モラン連続死事件—」のプルーフを受け取る前夜、わたしは恐ろしく不気味な夢をみた。
——わたしは自分の頭を抱いていた。そして長い髪の毛をゆっくりと梳かし終えたあとに頭を胴体に戻すのだ。
その光景を見ることが出来たのはどうしてだろう?眼は頭についているはずのものなのに。

夢には辻褄が合わないことばかりだ。そして目覚めたあとにわたしはいつものように検索する。夢占いのサイトを開きキーワード検索をかけるのだ。するとどうだろう。恐怖とは裏腹に人生が好転するとあるではないか。夢の不思議なところはまさにここにある。怖い夢の場合は良いことが、良い夢には悪いこと、落とし穴があるという逆説的な夢もあるということだ。

さて「夢探偵フロイト」。もの物語の軸となっているのは「夢」である。さてこの夢はどのような夢なのか?この物語はわたしたち読者が読み進めなければ知ることの出来ない真実が潜んである。読み終えた時にどう感じるのかをぜひ体験してほしい。

しかし、困ったことになった。わたしはたったいま気がついてしまったのだ。この物語を読み終えたあとに、はじめにふれた夢について思ったのだ。この物語に沿って自分の夢を辿ってみると、夢占いのように、「好転」とはいかないのではないか?こんな恐ろしい夢をみたわたしは一体どうすればいいのか……。まさか……!!!夢科学研究所に依頼を出さねばならない。フロイト教授!!ヲタ森!!ピンク頭!!じゃなく、城崎あかね様!!調べて下さいーーー!!

だってこんな恐ろしい夢の結末なんて……わたしは、待っとらん!!!
……え??
ええ、そうです。こんな夢は待っとらん!
——マッド・モラン……!!!!

作者の内藤了先生ならこんなだじゃれも許してもらえると信じ、心を込め、レビューを送信させて頂きます。よろしくお願いいたします。


とかげのしっぽさん ★★★★

タイトルにある「夢」「フロイト」という言葉から難しい内容なのだろうと私は思っていましたが、読んでみると予想外にやさしい内容で読み易く、一気に読むことができました。
「予知夢」や「初夢」のように、夢はオカルトや迷信といったものに結び付けられることがあるかと思います。それでいて夢は殆どの方が見たことがあるはずで、割と身近にある不思議と私は感じています。
だからこそその怖さは誰でも理解できる怖さではないかと思うのです。私もゾンビに追いかけられる夢を見て何度目を覚ましたことか(笑)。
「同じ夢を何度も見る」「似たような夢を複数人見ている」「この夢を見たら死んでしまう」。作中には信じられない夢の話が挙げられていますが、「現実でこんなことがあったからこの夢を見るんだ!」など夢と現実が繋がっていく過程に爽快かつ恐怖を感じました!


momotarouさん ★★★★★

夢中でイッキ読みでした!
ヤブヤブの森から広がる物語。内藤了がどこまで到達できるか楽しみです。ありがとうございました桃。


えふさん ★★★★

うぅーぅ、うぅーぅ、ひぃぅうぅうぅう…
読み始めて1p。気味の悪さに思わず本を閉じてしまいました。不気味な声で始まるこの物語。

悪夢にうなされ死に至る人。
同じ夢を見ている人が何人も現れ、
その夢を解析していくうちに見えてくる真実。
繋がる夢と現実。 得体の知れない恐怖に息を潜め、
もう嫌だ、と思いつつも文字を追う目とページを捲る
手が止まりませんでした。
怖い!というわけではないのだけど、始終ぞわぞわとした胸騒ぎが付きまとう、ある意味イヤミス。
この読感はクセになりそう。


えきゅうさん ★★★★★

「夢が人を殺す?!」そんなことあるわけない、と言いたいところだけど…
大好きな内藤了の新作は今までと少しティストが違い、通称フロイト教授を中心にしごくまじめに夢を可視化する研究をしている大学が舞台。
足りない単位補填のために「夢科学研究所」の押しかけ助手になったあかね。もしかして過去にちょっと訳あり?なフロイト教授と助手のヲタ森(出た! まさにヲタク)の貧乏研究所で思いもよらない体験をしちゃいます。
夢はすごく抽象的、でも見た本人にはすごく具体的なもの。可視化できたら楽しいだろうな。
でも何年も同じ悪夢を見続けたら? 夢によって徐々に心が蝕まれていったら? 最初はあまりに能天気なあかねちゃんに心配しちゃったけど、芯は強くて優しいね。内藤作品のヒロインは前向きで好きです。脇のジジババも魅力的。あと出版社の垣根を越えてアノ人が出てきて嬉しくなりました。 一見現実離れした題材だけど着地点は納得できます。ホラー度も低めで怖いのが苦手な人も読みやすいですね。 シリーズ化されるみたいだからあかねの成長を楽しみにしてます。


サワラさん ★★★

大学の教授でありながら、悪夢に悩む人の夢の解明をしながらその人自身をも助ける様は正に夢探偵でした。 研究施設にはヲタ森という個性的な助手もいて、城崎あかねとの掛け合いもとても面白かったです。 次はどんな夢を解明していくのか3人の活躍に期待したいです


まりもさん ★★★★

内藤了さんの作品を初めて読みました。最初は若い方向けの作品かな?と感じたのですが、人物の言動や風景の描写が細かくて読みやすかったです。特に夢の中の様子がとてもリアルでした。岐阜出身なので、岐阜の方言や五平餅が出てきたのが嬉しかったです。後半の展開にゾクゾクしました。素敵な作品をありがとうございました。


haZさん ★★★★

悪夢とテクノロジー、夢の舞台と実在する場所。この謎と物語は一体どこに着地するんだろう。そればかりが頭に残って、次に次にとページをめくりました。親しみやすいキャラクターと文体も相まって、あっという間の読書体験でした。真相は何とも悲しく、温かい。また成長した3人に会いたいと思える作品でした。


たんちゃん ★★★★★

『夢を見ますか?あなたはそれを覚えていますか?』 とても印象的な始まり方をする物語。 その世界にすぐ引き込まれてしまった。 『私立未来世紀大学・夢科学研所』で夢を研究するフロイト教授、特殊画像クリエーターのヲタ森。卒業単位取得のため手伝う事になった城崎あかねが悪夢に悩まされる音羽楓花の夢を可視化する。その夢の可視化を見てから楓花が行方不明になってしまう。楓花の行方も人を殺すことのできる夢が本当にあるのか?物語も気になり一気読み。夢が現実と交差して思いがけない結末になり驚き、楓花が余りにも可哀想だった。フロイト教授、ヲタ森、あかね、3人のこれからの夢の研究が気になる物語で、とても面白かったです。


猫兵衛さん ★★★★

悪夢の謎を科学や心理学の方面から解いていくという流れが新しいなと感じました。 ホラーを思わせる悪夢の内容にゾワゾワし、明らかになった事実にに胸が痛み、感情を揺さぶられていました。しかも予想以上に触れ幅が大きく。 前向きで元気なあかねちゃんのおかげで暗く重くなり過ぎずに読めたと思います。なにやら過去のある教授やヲタ森君とも良いチームとして動き始めた所なのでこの3人の今後を読みたいです。


Ponさん ★★★★★

展開が全く読めずどんどんと引き込まれて行きました。長野が舞台ということもあり個人的には親近感が湧く作品でした。世間の問題や人間の愚かさを痛感させられました。 とても面白かったです。


nabeさん ★★★★

悪夢に殺される… そんなオカルトめいた噂話から始まる。 夢の中の怪物『MUD MOLAN(マッド・モラン)』とは? 同じ夢を見るという人々の話から、次第に明らかになっていく悪夢の正体。そして、過去に起きた痛ましい出来事。 オカルトや空想の話では終わらない、本格ミステリー。テンポ良く話が進み、読みやすく、面白かったです。でも、夜は読まない方が良いかも。悪夢が感染するかもしれないので…


椿さん ★★★★

ミステリー? サスペンス? どちらの要素もあるような、最後にならないとわからない! 結局、犯人はいるのか? 読み終えて結末をしっても、まだ残るもやもや感。夢にみてしまうかも。


こしょりんさん ★★★★

ミステリーを読んだのが初めてで内藤先生の作品も初めてなのですが、物語の世界に引き込まれ気付いたら読み終えていました。 フロイト、ヲタ森、あかね それぞれにクセが強くてw魅力的で 夢に殺されるなんて…怖い。 夢の世界が現実へと繋がっていくのがリアルで読んでいてぶるぶる震えるほど怖かった。 謎がひとつずつ明らかになっていき本当の事がわかった時 どうしようもなく涙が出ました。 『夢科学研究所』の三人のお話、またぜひ読めたら嬉しいです!


ともともさん ★★★★

夢の可視化が、地道なCG動画というのは、SF設定過ぎなくて好感を持ちました。なんでも指一本でできちゃうより、ずっとリアル。ヲタ森くんの作る映像は、なんだかとても美しくて優しいので、映像化されたら是非見たいです。あかねちゃんの髪色も完璧再現ヨロシク!実は私、繰り返し同じ夢を見たり、時々は明晰夢も見れちゃうので、ちょっと見イケメンなフロイト教授とヲタ森くんに解析して欲しいかも。前半はちょっと、恩田陸「夢違」を思い出しました。あと、清水玲子のコミック「秘密」も。でも後半はやっぱり内藤先生らしさ満載なのでした。3人(と学長)が気に入っちゃったので続編希望です。


リンコさん ★★★★

面白かった! トラウマが原因で悪夢にうなされ、命まで落とす人々。怖いです。で、一体どうなっちゃってんの? とぺージをめくる手が止まらなかったのですが、どんより暗いところと悲しい場面もあったので、星4つ! やっぱり、夢は怖いよ。狂気じみている。


akeroriさん ★★★★★

はい。フロイト先生。 私も。 私も、昔からずっと同じ夢を見続けているのです。 このご本によると、先生のもとには優秀な研究者さんがいらして、ひとの見る夢を映像化することに成功されているとか。 何卒、私の夢も「私立未来世紀大学・夢科学研究所」のご研究に取り上げていただき、私が見たままに映像にしていただきたく存じます。


ぽりさん ★★★★

すごく読みやすい文体。引き込まれてワクワクハラハラしました。


秋帆さん ★★★★

夢とは何か。 そう、問われたとき、きちんと答えられるひとは居ないだろうと思う。 その日、起きたことを整理するために見るひとも居れば、途方もないスケールの大きな夢を見るひとも居る。 けれど、繰り返し繰り返し夜ごと見る夢とは、何を告げ、何へと向かっていくのか。 この小説は、そんな夢の中へと入りこみ、見るものさえ忘れてしまっていた出口を見つけていく。 現実と夢とが絡まりあい、いつしか一本の線となったときに夢の元となった事実がわかるのだが、 わかったとしても救いとはなりえない。 依頼者の姿は私にはそう思えたし、夢のごとく、形をとらえることなく消えることには違和感を覚えずにはいられなかった。 ラストに何を見るかは、人の数だけ答えがあるだろうと思う


レビューのご投稿、ありがとうございました。

みんなのレビュー >>>『国会議員基礎テスト』
谷川俊太郎を、絵本、翻訳、作詞……詩“以外”の顔から知る。