田島芽瑠の「読メル幸せ」第78回

田島芽瑠の読メル幸せ

第78回


10月になりました🌕
記録的な暑さも一気に秋らしくなり一瞬で季節は変わるんだなと思う今日この頃です。

人にとっては何気ないものでも、自分の中では特別だったりする。私は自分の誕生日の数字、1と7がとても好きです。例えば仕事場の住所に17が入っているとか、日常の中で自分の誕生日の数字を見つけると嬉しくなります。他にも、今日はずっと青信号で渡れてる!とか、いつも並んでるパン屋さんがタイミング良く今日は空いていた、とか。毎日の中に小さな幸せを探すことが好きです。

さて、今回ご紹介するのは賀十つばささんの『今日からお料理はじめました』です。

「読メル幸せ」第78回

一人暮らしを始めた主人公渚はゆで卵すらまともに作れないことを思い知る。職場でも自分の不甲斐なさにため息をつくばかり。そんな時に誘われた仕事仲間とのバーベキュー。普段なら行かないようなイベントだけど、手作りのご飯にありつけるならと参加した渚。料理中に鍋の蓋を開けてはならないと思い込んでいた渚は鍋の中を覗いて確認することも時には大事だと知り衝撃を受ける。今までの思い込みを捨て様々なことにトライしていく渚を見守りながら、自分のことも見つめ直すことができるお話です。

1台で何役!みたいな便利な料理グッズに惹かれちゃう渚の気持ち、わかるな〜。渚には共感しちゃうところが多かったです。例えば一人暮らしで苦戦するところ。私も母が管理栄養士の資格を持っていて料理がとても上手だったり、家事のセンスも抜群で家も綺麗なので私の中では凄く完璧に見えていて、母のように上手くいかない時は歯痒く思ったりします。2年半経った今でもわからないことはすぐ母に聞いちゃうし、実家が近ければもっと帰っていただろうなと思います。だからこそ渚がゆで卵を上手に作れた時は自分のことのように嬉しかったし、私も自分には向いてないと思っていることにもちゃんと向き合っていこう、その先を見たい、と思うことができました。

「読メル幸せ」第78回

最初から上手くいかないことの方が多いのに、失敗すると落ち込むし悔しい気持ちになる。自分に期待して、その期待に応えてくれない自分のことを嫌になったりすることって誰しもあるんだと、渚を通して私も励まされました。と同時に、自分に期待できちゃうのって素晴らしいことだなとも思いました。人は勝手に他人にも期待しちゃうけど、そもそも自分すら自分の期待に応えてくれない時だってあるのだから、他人に期待する方が間違っているのかもと思う。誰かに期待されて応援してもらえている今って、奇跡なんだなと思います。

「読メル幸せ」第78回

まだまだ知らないことばかりの人生です。大人になってもわからないことだってあるし、世界は想像よりも広くて、きっと何歳になっても知らないことの方が多いのだろうなと思います。私はこれからも自分に期待して喜んだり悲しんだりしながら、それでも進んでいきたい。この作品を通して、やらなくて後悔するよりやってみることが大事なんだと改めて思えたので、この気持ちを大事にこれからも成長していきたいです。伸び代しかない人生!とことん楽しみたいと思います!時間は有限じゃないからこそ、楽しむことが大事ですよね☺️ 自分を信じてくれてる人にも自分にも胸を張れる存在でありたいです。

前向きになれる本です。是非読んでみてください。
良い本の旅を、田島芽瑠でした。

「読メル幸せ」第78回

(次回は2024年11月中旬に更新予定です)


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