HKT48田島芽瑠の「読メル幸せ」第11回

HKT48の田島芽瑠の読メル幸せ

第11回


もう3月になりました?

あっという間ですね…もう春です!

この時期は花粉症が辛いです。
幼稚園生の頃から発症していて、ひどくなってきたのは小学1年生の時。
2009年の9歳の時に血液をとってアレルギーの検査をしてもらったんですが、スギとヒノキの数値が高く、その時は最高がレベル6のところレベル5と診断されました。

そこからもひどくなる一方で、かかりつけの耳鼻科の先生には、もう数値はマックスのレベル6だろうねと言われています…。とほほ?

そこで、舌下免疫療法を試してみようかなと考えています。
花粉の飛ばない、夏のあたりから始める治療法なのですが…。
毎日決められた時間に同じ量の薬を飲むのですが、1年以上は続けなくちゃいけなくて、しかも毎月1回は病院に行かなくてはならないという…。
時間とお金と根気がいる治療?

だけど、もしかしたら毎年のこの苦しみから逃れられるかもしれないと思うと考えてしまいますよね…。
もし舌下免疫療法をされた事がある、又は治療中の方がいらっしゃいましたら、私のSNSなどへのコメントを通じて、是非教えていただきたいです。
家族とも相談しながら、花粉症と向き合っていきたいと思います( ;  ; )

さて、今回は家族のお話です。

井上荒野さんの『ママがやった』。

読メル幸せ

「79歳の母が72歳の父を殺した。」
帯に書かれたこの一文に惹かれて手に取りました。

表題作含め全8篇からなる短篇集なんですが、
この「ママがやった」は、ページをめくると、不気味な静けさのある日常が広がっていました。
まるで他人事のように淡々と、殺した時の様子を語る母親。
妙に落ち着きがあるその子供達。
そうなる事は必然だったとでもいうように、当たり前じゃない事が起こってるとは思えないほど平凡な、普通の一日が始まる。

息子、2人の娘、母親、父親…次々と視点が変わり、過去や今を巡っていく中で見えてくる家族のズレ。エピソードがリアルに感じられて、まるで隣人の物語を見ているかのように身近に感じる。
ピースを一つ一つはめていくように、ゆっくりと確実に家族の空気に飲まれて最後は…。

家族とは、愛とは何かを考えさせられた作品でした。
人が1人殺されたとは思えない、優しく包み込む雰囲気もあって、なんとも言えない不思議な世界観でした。
静けさの中にある不気味さがぞくぞくしました。

「衝撃」でもなく、「感動」ともまた違い、
「バットエンド」でもなく、「ハッピーエンド」でもない。
一体何だろうと考えてしまう。きっとこれは「違和感」というのがぴったりな作品なのだろう。
うーん。日常なのかな。

誰にでも起こりそうで、誰にも起こらなそうな…。
結果的に最後まで答えがある作品ではなく、語りすぎず語らなすぎずのちょうどいい間合いが読んでいて楽しい作品でした!

初読み作家さんでしたが、他の作品も読んでみたいと思いました☺️

皆さんも是非読んでみてください!
楽しい本の旅を…。

田島芽瑠でした。

 

 

 
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