ゼロエフ

今月のイチオシ本【ノンフィクション】
 小説家古川日出男は福島のシイタケ生産農家に生まれた。三人兄弟の末っ子で、兄と姉がいる。十八歳で故郷を離れ家業は兄が継いだ。そして二〇一一年三月十一日、東日本大震災が彼の故郷を襲う。冒頭は二〇一九年十二月に行われた母親の納骨風景だ。その直前、施設で寝たきりだった母の胃瘻をやめることを兄弟で決めたときに、躊躇っていた震災