HKT48田島芽瑠の「読メル幸せ」第4回

第4回
最高気温が30度を超える猛暑日が続いています。
皆さん、夏バテはしていませんか?
私は、意識して水分を取るようにしていて
平均2リットルはいつの間にか飲んでいることが多いです。
私が夏で一番苦手なのが、冷房です。
スーパーに行くと、お魚コーナーが見られないくらい冷房が効いていたり
ホテルの冷房が強すぎたり…
この時期は温度差が激しくて、悩みます。
飛行機に乗って移動することが多い私は、必ず羽織り物を持つようにしています。
皆さんもしっかり対策して、この夏を乗り切りましょう!🌻🍉
さて、こんな暑い日はゾクゾクする本が読みたくなりますよね!
私は、ホラーは苦手なんですけどサイコミステリーは大好きなんです。
今日は、サイコミステリーをご紹介します。
芦沢央先生の『いつかの人質』という作品です。
題名だけでも、ちょっと怖そうですよね。
リアルには想像できない、人質がテーマのお話。
主人公の愛子は幼少期に一度誘拐されます。
その事件のせいで、愛子は盲目少女となってしまうのです。
激しい両親の後悔が描かれているシーンは、とても胸が苦しくなりました。
それから、12年後。
事件は、また起こりました。
なんと、愛子はまた誘拐されてしまうのです。
何も見えない状態で、手足を縛られ
自分がどこにいるのかもわからない状況なのに愛子は諦めなかった。
描写がリアルだからこそ、緊迫感と怖さがひしひしと伝わってきてゾクッとしました。
誘拐の理由は、お金じゃない。
それが、この小説のハラハラさに繋がっています。
小説の中でも、シーンごとに登場人物が入れ替わります。
同じ場面でも、この人の気持ち、あの人の気持ちと入れ替わるので
人間のなかなかうまくいかない、すれ違いの部分がはっきり感じられ、もどかしくなります。
誘拐の理由がはっきりわからないからこそ、私も頭を働かせました。
結果、騙されましたが…。
なんとなくそうかもしれないと思ったけど、真実は切なく複雑な気持ちになりました。
何故、彼女が誘拐されなければならなかったのか。
謎に包まれた事件、わかっていく真相。
この小説の中で起こった全ての出来事は、「愛」という点に全て結びつきました。
歪んだ愛情。
なんだろう。
自分に置き換えて、登場人物達の心情を考えると
みんなが幸せになれてないような気がして、難しいなと思いました。
嫉妬、過ち、後悔、怒り
黒くドロドロとした感情は、決して幸せを生むわけではないけど消えることはない。
自分勝手な生き方しかできないけど、それが人間なのだと私は思う。
芦沢央先生の作品は初読みだったんですが
リアルな描写、テンポ、表現の仕方…
好きな部分が多かったので他の作品も読んでみたいなと思いました!
誘拐された愛子の、洞察力と冷静な判断、頭の回転の速さには本当に驚きます。
このゾクゾクさ、皆さんも是非味わってみてください。
良い本の旅を。田島芽瑠でした。
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