田島芽瑠の「読メル幸せ」第59回
第59回
3月になりました🌸
春の訪れを肌で感じるこの季節。今年は特に花粉症に苦しめられています。今まで花粉症ではなかった方も今年は発症される方が多いみたいですね。花粉症の私にとってつらい季節ですが、花粉症の皆さんは共に乗り越えていきましょう!そして花粉症じゃない方はどうか今年もこちら側に来ませんようにと願っています。
ふと、本の読み方について気になった日がありました。私はオーソドックスに最初のページから最後まで順に読むタイプですが、中にはあとがきから読まれる方、落ちを読んでから読み始める方など様々な形がありますよね。皆さんはどのタイプですか?
読書には個性が表れるなと常々感じているので、読書好きの皆さんと本について好き勝手話せる会なんかあったら楽しそうですよね😂
さて今月おすすめする一冊はこちら!
伽古屋圭市さんの『かすがい食堂』です📕
憧れていた職業に就職するも、激務により心身共に疲れてしまった主人公楓子。祖母が経営している駄菓子屋さんで働く事になり、もうすぐ1ヶ月になろうとしている頃、毎日夕方になると300円分の駄菓子を買いにくる少年と出会う。貧困、拒食障害などの問題を抱える子どもたちを温かいご飯で包み込む物語。
タイトルや表紙を見た感じからほっこりしたお話なのかと思っていましたが、子供達が抱える問題は深刻で、向き合っていく主人公と共に自分自身も考えさせられたお話でした。お節介をするのも躊躇われる世の中。余計なお世話が状況を悪化させてしまったり、実際にそのような問題と向き合った時どのような行動が一番いいのだろうかと考えてしまう。主人公の場合は第三者から見るとやりすぎなのでは?と思ってしまう部分もあって、でもこういう行動ができる彼女は凄いなと尊敬します。勢いがないと向き合えない事もあるのだろうなと。子供達の成長はもちろんのこと、大人の成長も感じられる一冊でした。
美味しいご飯は人を豊かにしますよね!私は食べる事が大大大好きなので(笑)。
食べ物関連の物語はとても好きだし、読みながら「あー食べたい」と思っています。今回は特にハンバーグやロールキャベツが食べたくなったな~!メニューは勿論だけど、誰と食べるかも大事ですよね。家族で食べる鍋が一番美味しいもの!子供達が楓子や祖母と食卓を囲み楽しそうに食べている姿を思い浮かべながら私も嬉しい気持ちになりました。
子供の成長するスピードってとても早くて、私達の一歩より大きく前にどんどん進んでいきますが、我々もしっかり前に進みしっかり背中を見せられる大人にならないといけませんね。いつまでも憧れられる人でありたいです。
それでは良い本の旅を。田島芽瑠でした。
(次回は2023年4月中旬に更新予定です)