小川紗良

思い出の味 ◈ 小川紗良
色とりどりの餅 我が家に冬を告げるのは、大量の餅だった。鹿児島のじいちゃん・ばあちゃんお手製の丸餅が、クール便でゴロゴロとやってくる。両親共働きで私は鍵っ子だったので、冷凍の餅は放課後の小腹を自分で満たすのに打ってつけだった。レンジで少し柔らかくなる程度に解凍し、トースターでぷっくり膨らませて焦げ目をつける。砂糖醤油に
今月のイチオシ本【エンタメ小説】
「星の子の家」、それが本書の主人公・花が暮らす施設の名前だ。「星の子の家」は、「親が病気になってしまった子、経済的な問題で家庭で暮らせなくなった子、身体や精神に深い傷を負った子」たちを預かる施設で、花は8歳の時にやって来た。それから10年、花が18歳の誕生日を迎えた日から、物語は幕を開ける。