小野寺史宜

評者=安藤桃子(映画監督) パラレルで、ミルフィーユ 「銀座四丁目交差点の角にある和光。その大時計の針が十時十分を指している。映画はそこから始まる。」という文章から、『ミニシアターの六人』は始まる。小説の舞台は銀座のミニシアター。2年前に他界した、末永静男という映画監督の追悼上映作品『夜、街の隙間』を観に来た6人の
小野寺史宜『ミニシアターの六人』
雨の銀座でミニシアター 大きなことは何も起こらないが。僕の小説を説明するときによくつかわれる言葉です。かなりの高頻度でつかわれます。ほとんど枕詞。たらちねの、みたいなものです。確かに、僕の小説で大きなことは何も起こりません。ただし、小さなことなら無数に起こっています。
思い出の味 ◈ 小野寺史宜
 ご飯も好きだが、パンも好き。  朝は四時か五時に起き、バターロールを二個食べて、書く。昼は、食パンにちくわや厚揚げやがんもを挟んで食べる。まあ、パン派と言っていいだろう。  僕が小学生のころ、学校給