深緑野分

深緑野分さん『スタッフロール』
一生懸命働いた人のクレジットがないという問題は気になっていました 読み進めるうちに、名作映画の数々を観返したくなってくる。深緑野分さんの新作長篇『スタッフロール』は、映画愛にあふれる一作だ。80年代のハリウッドで活躍した特殊造形師と、現代のロンドンで働くCGクリエイター。映像に夢を託した2人の女性の情熱と葛藤、不思議な
『この本を盗む者は』深緑野分/著▷「2021年本屋大賞」ノミネート作を担当編集者が全力PR
 中世のヨーロッパで写本がとんでもなく高価だった頃、書物には呪いがかけられていたという。本を盗んだ者、借りて返さない者には容赦なく災いが降りかかることが願われた。この本を盗む者は──。本の街として知られる読長町(よむながまち)の御倉館(みくらかん)は、書物の蒐集家が建てた巨大な書庫だ。以前は公共図書館のように住民が自由
ベルリンは晴れているか
 およそ三年ぶりの長編歴史ミステリとなった本書には、もうひとつの顔がある。ロードノベルだ。 「以前から第二次世界大戦に興味があり、『戦場のコックたち』で連合国側のアメリカを舞台にしたので、今度は枢軸国