◎編集者コラム◎ 『湘南生まれ、おとぎ話育ち』村崎羯諦
◎編集者コラム◎
『湘南生まれ、おとぎ話育ち』村崎羯諦
『湘南生まれ、おとぎ話育ち』の編集者コラムをご覧いただき、ありがとうございます。本作品の編集を担当しましたA田と申します。
大ヒットデビュー作『余命3000文字』から始まった村崎羯諦先生のショートショート集シリーズも本作で4作目となりました。
「タイトルは異なりますが、シリーズとしての統一感は出したいんです!」
そんなこちらの無茶な相談にこたえてくださった、イラストレーターのsyo5先生が描くカバーイラストが横に繋がっていく仕様は今作でも顕在。これまでのデザインと繋がりを持つ、とても美麗なカバーイラストをご執筆いただけました。
その一方で今回はシリーズ初となる、ある試みにも挑戦しました。それは表題作を書き下ろすというものです。これまでの表題作は、全て村崎先生が活動されている小説投稿サイトにアップされた作品の中からセレクトしてきましたが、今回は書き下ろし作品の中から表題作を選ぼうと計画し、実現させることができました。
「湘南生まれ、おとぎ話育ち」という表題作は、そのタイトルの通り、現実世界とおとぎ話の世界がリンクする作品です。この現実世界の地名をどこにするのかは、村崎先生と案を出し合いながら、こだわって決定していった部分ですので、舞台として登場する湘南の皆様には、特に読んでいただけたら嬉しいなと思っております。
その他にも、自分を神様の代理人だと思い込む女子高生の姿を描いた「神様の代理人」、一日市長になれると勘違いし、一生市長として働く仕事を間違って受けてしまった男の顚末を描いた「一生市長」などなど――今回もバラエティ豊かな作品が目白押しですので、気になったかたはぜひ、お近くの書店様で手にとってみてください。
以上、『湘南生まれ、おとぎ話育ち』の編集者コラムでした。最後までお読みいただき、ありがとうございました!
──『湘南生まれ、おとぎ話育ち』担当者より