◎編集者コラム◎ 『ラインマーカーズ』穂村 弘

◎編集者コラム◎

『ラインマーカーズ』穂村 弘


「ラインマーカーズ」編集者コラム

 2003年に初版が刊行された、人気歌人・穂村弘のベスト版歌集『ラインマーカーズ』が遂に!というか、待望の!というか、満を持して!というか、文庫化されました。
 穂村弘さんの文庫は、小学館文庫だけでも4冊の既刊があり、そのすべてに重版がかかっています。この『ラインマーカーズ』の文庫化を待っていたファンの方も多いのではないでしょうか。

 単行本には約400首の短歌が収録されていましたが、文庫ではそれらに加え、既刊の歌集未収録の歌50首を、穂村さんが自選して、収録することになりました。どきどきしながら増補分を待っていると、その歌が書かれたメールが到着、それを受け取った時の感動は忘れられません。

 また『ラインマーカーズ』はBEST OF HOMURA HIROSHIですので、その制作には豪華なクリエーターの皆さんが集まってくれました。
 まず帯の文言を寄せていただいたのは、音楽家の青葉市子さん。ラインマーカーズは文庫より一足先に、オーディオブックになっているのですが、その際、短歌の朗読を担当されたのが青葉さんでした。帯ではこの書籍の魅力を伝えてくれました。

 そして文庫版解説は歌人の瀬戸夏子さんにお願いしました。「ふたたびの、聖書」と題された解説原稿に、穂村さんも「痛切な美しさがある名文で胸を打たれました」と語っていました。文庫の楽しみの一つに解説を読むことがありますが、この素晴らしい文章を読むことは、文庫版『ラインマーカーズ』を手にした者だけが味わえる特権かもしれません。

 そしてカバー・帯・本文のデザインをしていただいたのは装丁家の名久井直子さんでした。
 単行本も名久井さんの装丁でしたが、文庫でもハッと目を引くデザインをいただきました。
 TOKA FLASH VIVA DX という発色のいい蛍光インクを指定してくれたのも名久井さんで、そのインクがラインマーカーを模した素敵な輝きを放っています。
 是非、書店で手にとってみてください。

 最後に。穂村弘さんの小学館文庫『ラインマーカーズ』の発売から一か月も空けず、12月1日に小学館から穂村弘さんの新刊『短歌のガチャポン』が刊行されます。こちらも合わせてどうぞよろしくお願いいたします。

──『ラインマーカーズ』担当者より

ラインマーカーズ

『ラインマーカーズ』
穂村 弘

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