◎編集者コラム◎ 『土下座奉行 どげざ禁止令』伊藤尋也

◎編集者コラム◎

『土下座奉行 どげざ禁止令』伊藤尋也


 2021年10月、『孫むすめ捕物帳 かざり飴』で、時代小説界に華麗なるデビューを飾った伊藤尋也先生の最新作が、本書『土下座奉行 どげざ禁止令』。

『土下座奉行 どげざ禁止令』写真
第12回日本歴史時代作家協会賞文庫書き下ろし新人賞を受賞した伊藤尋也先生の勇姿です(右から2人目。左から、岡本さとる先生、伊多波碧先生、上田早夕里先生、横山起也先生、伊藤尋也先生、羽鳥好之先生)。

 前作の『土下座奉行』(2023年5月)は、第12回日本歴史時代作家協会賞の文庫書き下ろし新人賞を見事に受賞、面白さ保証付きのシリーズ第二弾と言えましょう!(おめでとうございます、伊藤先生!)

 時代小説界に旋風を巻き起こしつつある、爆笑必至の本シリーズですが、まだ前作をお読みになっていない方へ、ほんのちょっとだけキャラクターをご紹介させていただきます。

 必殺技の土下座を引っ提げて、難事件を解決しまくる町奉行の牧野駿河守成綱。

 自ら創意工夫した剣術・片十手二刀流で、悪を成敗する同心の小野寺重吾。

 この牧野&小野寺コンビが、政敵である南町奉行・遠山左衛門尉景元(遠山の金さん)、元老中・水野越前守忠邦、老中・阿部伊勢守正弘たちからの嫌がらせを受けつつも、江戸の安寧、町人の平和を守るべく、牧野は土下座しまくり、小野寺は刀と十手を振るいまくります。

 そして最新作の本書は、小野寺の妹・八重のほかに、咲く良という美人喧嘩娘が登場。

 牧野&小野寺コンビが頭を抱える事件を解決するキーパーソンとなりますが、謎めいた彼女のプロフィールが気になるところ。

 さらにシリーズの見せ場である、牧野の土下座がパワーアップ。

 前作でお披露目した牧野の土下座はただの土下座ではなくて、たくさんの種類がって、なおかつ、臨機応変に数々の「技」を駆使してきたわけですが、今回も新たな「技」が飛び出します。ひょっとしたら、土下座の究極奥義が飛び出すかも?

 もちろん、北町奉行所きっての使い手・小野寺のチャンバラシーンも土壇場、また土壇場で目が離せません。

 抱腹絶倒にして、手に汗握るシリーズ第二弾、決してお見逃しなく!

 いやぁ、それにしても土下座って、本当にいいものですね。

──『土下座奉行 どげざ禁止令』担当者より

土下座奉行 どげざ禁止令
『土下座奉行 どげざ禁止令』
伊藤尋也
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