ちえもん

◎編集者コラム◎ 『ちえもん』松尾清貴
 寛政十年(一七九八)十月、長崎湾で実際に起こったオランダ船沈没事故。それを引き揚げたのは地元・長崎の人間ではなく、周防・徳山の廻船商・村井屋喜右衛門という人物でした。なぜ徳山の人間がわざわざ長崎でこんな前代未聞のサルベージに名乗りを上げて、しかも成功させることができたのか?その疑問から本書の企画は始まりました。
今月のイチオシ本【歴史・時代小説】
 一七九八年、長崎から出港したオランダ船が、暴風雨で座礁、沈没した。長崎奉行は沈没船の引き揚げができる人間を募集したが、ことごとく失敗した。そこに廻船業者の村井屋喜右衛門が現れ、難事業を成功させた。『南総里見八犬伝』『真田十勇士』などで歴史時代小説作家としても注目を集める松尾清貴の新作は、生地の山口県や活躍した