紺野天龍

「推してけ! 推してけ!」第10回 ◆『シンデレラ城の殺人』(紺野天龍・著)
評者・千街晶之(ミステリ評論家) ああ言えばこう言うシンデレラの法廷推理戦術 近年、パラレルワールドを舞台にしたり、幽霊やゾンビなどの実在を謎解きの前提にしたり……といったタイプのミステリが「特殊設定ミステリ」と呼ばれている。二○一八年に『ゼロの戦術師』でデビューし、科学の代わりに錬金術が文明を形成している架空世界を舞
「推してけ! 推してけ!」第9回 ◆『シンデレラ城の殺人』(紺野天龍・著)
評者・杉江松恋(書評家) もしかすると世界で一番好きなシンデレラ あ、このシンデレラいいじゃない。素敵。主人公の魅力でまず、ばっちり心を掴まれたのだ。紺野天龍『シンデレラ城の殺人』は、有名すぎるほどに有名なあの童話を下敷きにした、読みどころ満載のミステリーである。物語の舞台となるのは、架空の王国イルシオンだ。現国王の跡
はじまりの物語 子どもの頃、寝るまえに母から絵本を読んでもらうのが習慣だった。カラフルなイラストで彩られた数多の物語はいつだって魅力的で、僕はその時間が大好きだった。