織守きょうや

大どんでん返し第11話
第11話 織守きょうや「侵入者」 好みのタイプの女が通り過ぎたので、後をつけることにした。年齢は、三十代前半といったところか。女は、駅とは反対方向に向かって歩いている。時間帯を考えると、仕事を終え、自宅へ帰るところだろう。女は途中でコンビニに寄った。レジ袋が透けて、缶ビール一本と、つまみの小袋が見えている。
織守きょうや『花束は毒』
「酷さ」というフロンティア 第二二回日本ホラー小説大賞読者賞受賞作から始まる『記憶屋』シリーズでブレイクした織守きょうやは、「泣けるホラー」の書き手として知られている。一方で、現役弁護士という職能を活かしたリーガルミステリーも書き継いできた。最新長編『花束は毒』は、探偵が活躍する本格ミステリーであり、そして……過去最大言葉と出合う、世界を広げる 直木賞をはじめ各種文学賞へのノミネートが続く芦沢央が、最新短編集『神の悪手』で初めて将棋を題材に採った。ミステリーとしての驚きに満ちた全五編は、登場する棋士たちの内面に、作家である自身の心情や実体験が重ね合わされている。自他共に認める特別な一冊だ。