須賀しのぶ

須賀しのぶさん
 須賀しのぶさんが選ぶ小説の舞台は幅広い。ここ最近の作品を見ても、ベルリンの壁が崩壊する1989年の東ドイツを舞台にした『革命前夜』、大正末期の浅草を少女たちが駆け抜ける『くれなゐの紐』、第二次世界大
思い出の味 ◈ 須賀しのぶ
 小学校では学年ごとにさまざまな植物を育てたが、いつ何の植物を育てたかは曖昧だ。その中でじゃが芋だけは覚えている。小学六年生の春だった。  芋を育てる過程で光合成の実験をし、でんぷんを調べ、最後は収穫