香山二三郎

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 映画『仁義なき戦い』を髣髴させる、警察とヤクザの壮絶な戦いを描いた話題作『孤狼の血』の続篇だ。  一九八八年春、広島県呉原市で起きた暴力団の抗争事件は二年たった今もくすぶっていた。抗争に深く関わった
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 日本の映画監督とミステリーといえばまず思い浮かぶのは巨匠黒澤明だろう。『羅生門』を始め、扱うジャンルも謎解きものからノワール、社会派サスペンスまで多彩だった。警察ものにもエド・マクベインの八七分署シ
_刑事の血筋
 犯罪捜査に警察官の家族劇を絡ませた作品は珍しくない。本書もまたその系統に属する一冊だが、他と味わいを異にするのは「本物の刑事の息子が綴る」警察小説であること。警官を父に持つ著者が自らの親子関係を投影
_総力捜査
 多くの作家が警察小説に手を染め始めた一九九〇年代、よく聞かれたのは、現場情報がなかなか得られないという愚痴だった。今は情報開示が進んでいるが、当時の警察はまだ外部に門戸を閉ざしており、取材をしても通
 今日の警察小説人気に火をつけたのは逢坂剛の公安警察シリーズや黒川博行の大阪府警捜査一課シリーズ等、一九八〇年代の諸作の功績といっていい。中でも警視庁系の捜査小説の正統派として今なお厚い人気を得てい
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 今いちばん乗ってる警察小説作家は誰かと訊かれれば、吉川英梨と答える。  吉川は警察もの以外の作品も発表しているので警察小説専門作家のようなレッテルを貼ってはいけないが、「女性秘匿捜査官・原麻希」シリ
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 血腥い場面が苦手な向きは要注意の出だしだ。主人公の兼高昭吾とその相棒の室岡秀喜は暴力団東鞘会系神津組の組員にして処刑人。東鞘会は内部抗争が激化しており、ふたりは七代目会長十朱義孝に楯突く元幹部喜納修