◎編集者コラム◎ 『ひまわりは恋の形』宇山佳佑
◎編集者コラム◎
『ひまわりは恋の形』宇山佳佑

宇山佳佑さんと私が出会ったのは、とある大きな会の会場だった。
後日聞いたところによると、宇山さんは滅多にそういう場所に行かないそうだし、私もたまたまその日行けただけなので、かなり珍しい出会い方だったのかもしれない。
つまり、通常の「作家さんと編集者の出会い方」とは大きく違っていた。
その後とても丁寧なお手紙をいただいて、それはとても大きく私の心に残った。
数年後、そこからこの『ひまわりは恋の形』という作品が誕生する。その頃には、宇山さんの『桜のような僕の恋人』が数十万部のベストセラーになっていた。
この『ひまわりは恋の形』も、本当にページをめくる度に映像が浮かんでくるような、切なくてきれいで、キュンとする、宇山佳佑ワールド炸裂の素晴らしい作品だった。私は、特に最後のエピローグが大好きで、読んでいると心に羽が生えてくるような感覚を味わった。
今回、この素敵な作品を文庫化する、ということで、宇山さんも私もとてもとても気合いが入った。まずは、デザイン。とにかく、デザイン。二人の意見は一致して、そして、目指している方向性もまったく同じだった。――「持っているだけで素敵な一冊にしたい」――
とてもとてもシンプルで、でも試行錯誤を何度も何度も繰り返し、今回の形になった。
宇山さんも私も、満場一致で大満足。帯には宇山さんから読者の方への心からのメッセージ。
夏の暑さと熱に疲れたら、自分自身の心へのプレゼントに、そして大切な人へのプレゼントに、是非この一冊をセレクトしていただきたいです。どうぞよろしくお願い申し上げます。
──『ひまわりは恋の形』担当者より