ハクマン 部屋と締切(デッドエンド)と私 第57回
フィクションよりも
リスキーなジャンルである。
今年になってから、毎月本を出しているような気がするが、本当に毎月出ており、なんだったらひと月に2冊出てるし、さらに今月も出る。
おそらく買う方も疲れていると思うが、俺が一番疲れているのだから、我慢して最後まで買って欲しい。
ここで他社の漫画の話をすることも多かったが、久しぶりに御社から本を出した。つまりS学館刊行の漫画である。
御社なのだから伏せる必要はないのだが「隠した方がいやらしく感じる」ということを、エロ漫画の修正から学んだので生かすならここしかない。
もちろんSはシットのS、つまりガッデムファッキソシットのSだ。
そんなファッキソ学館からどんな漫画を出したかというと、発達障害の検査から通院、そしてどうやったら改善できるかを試行錯誤するエッセイ漫画だ。
誰の?というともちろん私だ。他人のこんな話を勝手に描いたら多分すごく怒られる。
私が発達障害だという話をすると7割が「知ってた」という顔をするし、残り3割は話の途中にトイレに行ったまま帰ってこないのだが、それでもいきなりこんな話をしはじめて悪いとは思う。
話は若干変わるが、このような生まれ持っての特性や病気、嗜好などセンシティブなことを無理に告白させようとすることは当然ハラスメントである。
だが最近「コクハラ(告白ハラスメント)」という概念があるらしい。
これは告白する側が行うハラスメントであり、簡単に言えば「お前に好きなどと言われるのは相手にとって迷惑行為でしかない」ということだ。
厳しすぎる世の中に生まれてしまった、と思うかもしれないが、これからもっと厳しくなると思うので安心してほしい。
だが確かに、つきあってもいいと思えない相手からの告白は迷惑、少なくとも「困る」のは確かだ。
相手にそういうストレス、場合によっては下痢や嘔吐を伴う不快感を与える可能性を考慮せず「当たって砕けろ」というような見込みのない告白をするのは確かにハラスメントかもしれない。