◎編集者コラム◎ 『銀座「四宝堂」文房具店 2』上田健次

◎編集者コラム◎

『銀座「四宝堂」文房具店 2』上田健次


 編集者コラムをご覧いただき、ありがとうございます。『銀座「四宝堂」文房具店』の編集業務を担当しておりますA田と申します。

 本作は老舗文房具店のミステリアスな若き店主・宝田硯が、困りごとを抱えたお客たちの心を思い出の文房具を鍵に解きほぐしていく、ヒューマンドラマ作品です。

 おかげさまで昨年10月に発売するやいなや、文房具と小説を愛する皆様から熱烈な支持をいただき、重版が続くヒット作になりました。

 また、SNS上では「続編が出ると良いな」「店長と幼なじみの良子ちゃんの進展が気になりすぎる 続編希望!」「店主の静かで温かい佇まいがまた良さを引き立てる。早く続編を!」など、多くの続編をのぞむ声をいただき――この度、待望のシリーズ第2弾を刊行することとなりました!!

 前作に引き続き、2巻目も単語帳やハサミ、色鉛筆など、作中には多くの実在する文房具が登場します。また、喫茶店『ほゝづゑ』の看板娘・幼馴染みの良子と硯の出会いのエピソードも収録しておりますので、この二人の関係が気になる読者の皆様にとっては、前作以上にお楽しみいただける内容になっているのではないかと思います。

 先日、本作のPRも兼ね、著者の上田健次先生が、弊社のポッドキャスト番組「本の窓」にご出演くださいました。

『銀座「四宝堂」文房具店 2』写真

 当日は私が司会進行を務め、作品の紹介はもちろんのこと、上田先生のお好きな本や普段どのように執筆をなされているのかなどなど、幅広く質問をさせていただきました。

 その中で、上田先生にとっては『銀座「四宝堂」文房具店』がはじめてのシリーズ化作品ということもあり、2巻目の執筆にあたっては苦労されたことも多かったのではないですか? と質問をさせていただいたのですが――返ってきたお答えは、

『「続編を書いてもいいよ!」という許しがでたことに対する喜びが強すぎて、まったく苦労した記憶がありません。なので「続編ならではの苦労」といったものを感じる域には、まだまだ達しておりません。これは、きっと五巻ぐらいシリーズが続いたら、味わえる苦労なのでは? と楽しみにしているところです』

 というものでした。こんなにも楽しく執筆いただいた作品が面白くないはずもなく、読者の皆さんにおかれましては、続編ならではの苦労を上田先生に味わっていただけるよう、引き続き本シリーズにご注目をいただけましたらありがたく存じます。

 また、ポッドキャストでは「四宝堂」シリーズだけでなく、上田先生のデビュー作『テッパン』についてもたくさん語っていただいております。そちらもぜひお楽しみいただければ幸いです。(『テッパン』もめちゃくちゃ泣ける作品なので、ラストをお読みになる際はハンカチが必須です!)

『銀座「四宝堂」文房具店』1巻・2巻、ともに書店様の店頭でお見かけの際は、ぜひお手に取ってみてください。何卒よろしくお願いいたします。

──『銀座「四宝堂」文房具店 2』担当者より

銀座「四宝堂」文房具店 Ⅱ
『銀座「四宝堂」文房具店 2』
上田健次
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源流の人 第35回 ◇ 金承福(出版社「クオン」代表、韓国書籍専門書店「チェッコリ」オーナー)