◎編集者コラム◎ 『君はレフティ』額賀 澪
◎編集者コラム◎
『君はレフティ』額賀 澪
青春小説の旗手としてファンが多い額賀澪さん。
この小説は、デビューして2年目、5冊目の小説でした。
それまでの4冊でも、吹奏楽や駅伝、学校生活などを題材に青春の光と影を描き評価の高かった額賀さんですが、不思議と切ない恋愛を描いた小説は皆無でした。そこで「切ない恋愛小説を書いてみませんか」と提案させていただいたのが、「君はレフティ」誕生のきっかけです。
「やってみます」と力強いお言葉をいただき、その後しばらくして提案されたプロットを拝読して、思わずニヤリ。「こう来たか-!」と嬉しい驚きでした。
若い。みずみずしい。切ない。今の時代の空気。新しい。熱い。
すべてがここにある。
学園ミステリーから始まり、読者を引っ張る・・・。
担当者でありながら、私はこの小説の大ファンとなってしまいました。
最後の謎が解き明かされるとき。その切なさったら、ありません。
一度読んだ方は、決してラストを言わないでください。
文庫化にあたり、新しいカバーイラストにしました。とても鮮やかで素敵なイラストですが、小説を読んだ後、もう一度見てください。読後に見ると、このイラストの意味が、世界が、よーくわかります!!
──『君はレフティ』担当者より