伊与原新

週末は書店へ行こう! 目利き書店員のブックガイド 今回の目利きさん 丸善 お茶の水店 沢田史郎さん
 例えば、「星六花」(『月まで三キロ』所収)の主人公は、恋愛にも結婚にも消極的なまま40歳になろうとしている自分を顧みて、悄然と肩を落とす。《こんなはずじゃなかったのに――と今になってため息ばかりついている。「どうせ」と「だって」と「でも」を堂々巡りのように繰り返しながら》。「海へ還る日」(『八月の銀の雪』所収)では、
『八月の銀の雪』伊与原 新/著▷「2021年本屋大賞」ノミネート作を担当編集者が全力PR
『八月の銀の雪』は科学のエッセンスがちりばめられた全5篇の短篇集です。「本屋大賞2021」にノミネートしていただき、本当にありがたく思っています。科学というと、「難しそう」と苦手意識をもつ方もいらっしゃるかもしれません。私も超がつくほどの文系なので、そのお気持ちはよくわかりますが、「文系の方でも、科学好きでなくても楽し
伊与原 新さん
研究の世界に生きている人がすごく好きなんです  2010年に『お台場アイランドベイビー』で横溝正史ミステリ大賞を受賞して作家デビュー、昨年はノンミステリの短篇集『月まで三キロ』で新田次