百年厨房

「推してけ! 推してけ!」第18回 ◆『百年厨房』(村崎なぎこ・著)
評者=植野広生(「dancyu」編集長) 時代を超えて、食がみんなを笑顔にする 栃木県宇都宮市の北部に位置する大谷という町が舞台だ。市役所職員である主人公の大輔は、過去のトラウマから人と食事をすることを避け、一人で静かに暮らしていた。しかし、宝塚系の派手やかな友人の篠原、隣家のヨシエ婆、さらには大正時代からタイムスリッ
村崎なぎこ『百年厨房』
約百年前の「冷やし珈琲」が人生の鍵だった 2006年。漫画原作者志望の私は、大正時代に実在した珍しい「職業婦人」がヒロインのシナリオを書き、青年漫画誌Aに持ち込みをしました。連載会議まで上がったものの、結果はボツ。しかし、担当編集者のご厚意で青年漫画誌Bを紹介していただき、持ち込みを経てコンペに出品。結果は努力賞(一位