知念実希人

週末は書店へ行こう!
『生命科学での名声など、私にはまったく意味のないものだったんだ。ノーベル賞にも興味ない。ワトソンやクリックではなく、私は綾辻行人になりたかったんだ』(『硝子の塔の殺人』より、神津島太郎の発言)「館もの」――ミステリファン、とりわけ本格ミステリファンにとっては、何か特別な響きのある言葉だ。
「推してけ! 推してけ!」特別編 ◆『臨床の砦』(夏川草介・著)
評者・知念実希人(作家・医師) 現役医師がコロナ禍の地域医療をリアルに描いたドキュメント小説 二〇二〇年の初め、数か月後に予定されているオリンピックを待ち望んでいた日本の「日常」は誰も気づかないうちにゆっくりと、しかし確実に侵食されはじめていた。中国の武漢で報告された原因不明の肺炎の原因は、一月には新型のコロナウイルスによる感染症であると判明し、
chinensan-banar
精神疾患を抱える者が犯した罪の行方を 考えるための材料を物語を通じ提供した  18年『崩れる脳を抱きしめて』 、19年『ひとつむぎの手』 、20年 『ムゲンのⅰ』と3年連続で本屋大賞候補に。また、最近
ThePsychiatrist
心の闇を覗く医師たち  医学はとても広範な学問だ。先人たちの長年の積み重ねによって培われた、膨大な知識の集合体であるそれは、もはや一人の人間が全てを身につけるのはとても不可能なものとなっている。なの
知念さん
『崩れる脳を抱きしめて』は、二〇作目にして初となる恋愛小説だ。執筆のきっかけは、編集者からの意外な提案だった。 「『時限病棟』(「病棟」シリーズ第二弾)の編集者から、次はがらっと作風を変えて、恋愛モノ