きりえ きみこ

桐江キミコ

米国ニューヨーク在住。上智大学卒業後、イエール大学・コロンビア大学の各大学院で学ぶ。著書に、小説集『お月さん』(小学館文庫)などがある。

滞米こじらせ日記~愛しきダメな隣人たち~ 桐江キミコ
 外は中よりもあたたかいぐらいで、桃色に染まった、重くてあたたかい空気が地…
滞米こじらせ日記~愛しきダメな隣人たち~ 桐江キミコ
 こうして、三郎さんは、1月で長年働いた高柳商店をやめた。少々退職金をもら…
滞米こじらせ日記~愛しきダメな隣人たち~ 桐江キミコ
 それからというもの、高柳商店に来るたびに、三郎さんのようすを観察するよう…
滞米こじらせ日記~愛しきダメな隣人たち~ 桐江キミコ
 高柳商店にしばらくいると見えてきたのだが、三郎さんは、銀子さんが言うまで…
滞米こじらせ日記~愛しきダメな隣人たち~ 桐江キミコ
「奥さんは、羽振りがよかったときは、お茶やお花の教室に通ってるだけの優雅な…
滞米こじらせ日記~愛しきダメな隣人たち~ 桐江キミコ
「三郎さんって、刑務所にいたことがあるんだってよ」  まゆが言ったことがあ…
滞米こじらせ日記~愛しきダメな隣人たち~ 桐江キミコ 特別編(小説) 三郎さんのトリロジー①
1  小学校の高学年のころ、友達のまゆと、近くの教会の日曜学校にしばら…
滞米こじらせ日記~愛しきダメな隣人たち~ 桐江キミコ 第7話 カゲロウの口⑤
「もう読む本がなくなったから、すぐに送ってくれ」と催促されて送った最後の便…
滞米こじらせ日記~愛しきダメな隣人たち~ 桐江キミコ 第7話 カゲロウの口④
 ミスター・アロンソンではないけれど、最近、ちょっと何かをするのが億劫(お…
滞米こじらせ日記~愛しきダメな隣人たち~ 桐江キミコ 第7話 カゲロウの口③
 でも、人付き合いをいっさいしない、偏屈の、アマノジャクの、ネクラのひねく…
滞米こじらせ日記~愛しきダメな隣人たち~ 桐江キミコ 第7話 カゲロウの口②
 そういえば、仕事を始めては全然やる気がなくて辞めて(あるいは辞めさせられ…
滞米こじらせ日記~愛しきダメな隣人たち~ 桐江キミコ 第7話 カゲロウの口⑤
「年老いたら苦しいことばかりの連続だ。神は、年寄りを惨めにさせて、早く人生…
滞米こじらせ日記~愛しきダメな隣人たち~ 桐江キミコ 第6話 太った火曜日④
 難民のシスターがどうやって東南アジアからミッドウエストの草原の真ん中にぽ…
滞米こじらせ日記~愛しきダメな隣人たち~ 桐江キミコ 第6話 太った火曜日③
 数年前のこと、ある神父さんと、飲みに行ったことがある。この神父さんは大学…
滞米こじらせ日記~愛しきダメな隣人たち~ 桐江キミコ 第6話 太った火曜日②
 唯一、歩いて行ける近所にあった親戚の家には、飛び石や蹲踞(つくばい)や石…
滞米こじらせ日記~愛しきダメな隣人たち~ 桐江キミコ 第6話 太った火曜日①
 半年ほど前のこと、いきなり、ハーレムに行ってくれ、と福祉団体から電話がか…
滞米こじらせ日記~愛しきダメな隣人たち~ 桐江キミコ 第5話 鳴きまね名人③
「忙しい、忙しい」と笑田さんは口グセのように言っているけれど、ほんとはそん…
滞米こじらせ日記~愛しきダメな隣人たち~ 桐江キミコ 第5話 鳴きまね名人②
 何年前のことだったか、日本から帰る飛行機の中で、年配の日本人に出会った。…