ハクマン 部屋と締切(デッドエンド)と私 第5回
確定申告の季節だ。
私は企業に属しているタイプの無職ではなく、フリーの無職なので、当然確定申告の必要がある。
私は去年から確定申告は税理士に任せている。
税理士に頼むほどの収入があるかと言われたら「そんなものはない」と、いつもの横山三国志関羽顔だが、確定申告には白色申告と青色申告がある。
何故この二色なのかは知らないが、おそらく確定申告で死んだ奴の皮膚の色から取っているのだろう。
どのような違いがあるかは、わかっていないので説明できないが、端的に言うと、青色申告の方が複雑で面倒だが、税金が安くなるのである。
この税金がバカにならない。正直、木っ端仕事を無駄に増やすより、税金を抑えた方がよほど儲かるぐらいだ。
逆に言えば、どれだけ仕事しても節税が出来ていなければ「タダマンにありついたが性病に罹ったのでトータルでマイナス」という、むしろ「ヤリ損」になってしまう。
日本国民として税金を納めるのは当然だが、どうも納め甲斐を感じない。これだけ取られているのに何故保育園とかが建たないのか。
お前は子どもがいないのだから関係ないだろう、と思われるかもしれないが、税金が適切に社会に還元されないと、私の大好きなツイッターが、ワーママ達などの如何に日本が子育てに冷たく、周りは無理解であるかという声で溢れかえり、胸がいたくなる。
私の1日68時間の快適ツイッターライフのためにも、税金は有効に使ってもらわないと困るのだ。
だが今のところ、税金はソシャゲのように「俺たちの課金でキャラがフルボイスになった」というような確かな手ごたえを感じない。ならば出来るだけ抑えたいと思うのが人情である。
よって、青色申告はぜひすべきなのである。
だが、私はこの青色申告の仕組みが全くわからないまま数年を白色ですごし、これではダメだと「誰でも出来る青色申告ソフト」を買い、買っただけで青色になったつもりの白色のまま、さらに数年たった。
「これは私1人の手に負える案件ではない」青色申告の仕組みは結局わからなかったが、それだけはわかった、だがわかるのに8年かかった。
その8年間、抑えるはずであった分の税金は、どこかの保育園の砂場の砂鉄にでもなったのだと思って忘れるしかない。