ハクマン 部屋と締切(デッドエンド)と私 第28回
作家に感想を送るときは、
まずIQを3ぐらいに下げて、
国語の成績を0.2ぐらいにしよう。
まずIQを3ぐらいに下げて、
国語の成績を0.2ぐらいにしよう。
だが作家というのは、作品で人の心を打つのが仕事である。そう考えれば「読者が発狂した」というのはこれ以上ない名誉な気がしないでもない。
よって「作品の感想」という範囲内なら、多少熱くなりすぎていても良いはずだ。
「この連載が終わったら死にます」「あのキャラのセリフは私へのメッセージですよね」「今窓の外にいます」など作品の感想を超えた「恐怖」を作家に与えなければ良いのである。
自分の作品感想が作者の意図と違うのでは、と気になるかもしれないが、作者がどう考えていようが読者がそう感じたのなら、そういう面もあったということである。
また作者の意図どころか「何も考えずに描いた」ということもよくあるため、読者が「無」から何か感じ取ってくれたなら「ラッキー」としか言いようがない。
つまり、よほどの無礼とサイコでなければ、作家はどんな感想でも大体嬉しいということである。
よって、あまり深く考えず、良いと思ったことを敬語で伝えれば良い。
敬語がまるでわからないという場合は、とりあえず一人称「拙者」、語尾をすべて「ござる」にしておこう、タメ口よりはマシだ。
拙者という字が書けないという人は「オレ オマエ カク マンガ スキ」と森の生き物が一生懸命書いた感じにすれば、敬語でなくてもギリギリOKである。
もう言葉に出来ないなら、推しカラーの狼煙を上げよう。
表現の巧拙よりも、好きなものを好きと伝えることに意義があるのだ。
(つづく)