田島芽瑠の「読メル幸せ」第62回

田島芽瑠の読メル幸せ

第62回


6月になりました☔️

「雨の音って落ち着くな~」と思いながら梅雨の時期の髪の毛は大変で、湿気と戦う毎日です。季節の変わり目ですが、皆さん体調はいかがですか?

母の影響でお花が好きなので、上京する前にお世話になっていたKBC(九州朝日放送)のスタッフさんにいただいた花瓶にいつも飾っています。今は黄色のお花にハマっていて、ガーベラが本当に可愛くてリピートしています😂お花屋さんでお花を見ながら気になったお花の花言葉を調べても買うことが多いです。最近気づいたのですが、お花に毎日声をかけてあげると長生きしてくれる気がします。なので「ちゃんと可愛いね」って言いながら毎日褒めてあげています!ジメジメするこの季節、お部屋の中だけでも晴れやかにお花を飾ってみるのはいかがでしょうか😊?

今回オススメするのはこちら📕
今村夏子先生の木になった亜沙です。

「読メル幸せ」第62回

じめっとした粘り気のある奇妙な物語達。『むらさきのスカートの女』、『星の子』、『あひる』、『父と私の桜尾通り商店街』など数々の作品を読んできましたが、「そうそうこれこれ」と今村夏子先生ワールドを存分に楽しめる短編小説集です。

今村夏子先生の癖になる独特の世界観がとても好きです。今回の作品も読み進めながら、「え?ん?」とはてなが増えていき、どんどん深みにハマってく感じ。
抜け出せないこの感覚が病みつきになっちゃう。どのお話も面白いけど総じて言えるのは断言する結末がないから「結局こういうことだったんだよね?」と自信のない「だよね?」が生まれて、けどこの「だよね?」を誰かに聞きたいわけでもなく1人で自問自答しながらゆっくり味わいたいって気持ちになります。今村夏子先生の作品は先生だからこそ出る不思議な感覚というか奇妙な物語というか、読んでいる時の感覚も他とは違って本当に心が不思議でいっぱいになります。人それぞれの痛みに絆創膏はつけるけど、それで解決しているのかはわからないような作品達。救われたのか、救われていないのか。彼女達の悲しみは報われたのか。感じ方は人それぞれだと思うので、皆さんがどう感じるのかとても興味があります。

「読メル幸せ」第62回

雨の音を聞きながら窓辺で読んでいたのですが、この雰囲気本当にいいなと思ったので、雨が多くなるこの時期にぴったりだなと思いました!是非おうち時間にどっぷり今村夏子ワールドを味わってみてください☺️

良い本の旅を、田島芽瑠でした。

「読メル幸せ」第62回

(次回は2023年7月中旬に更新予定です)


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